
みなさんどうも、こんにちは!
僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。

どうですか?この響き
「必ず」と豪語するのが、ランニングチームClub MY☆STARを運営し、自身も24時間走アジア選手権2位、世界で最も過酷と言われるバッドウォーター・ウルトラマラソンやスパルタスロンなどでも入賞するランナーであり、上記の本、型破りマラソン攻略法 必ず自己ベストを更新できる!の著者でもある
岩本能史(いわもとのぶみ)さんです。


岩本さんはなぜ、そこまで自信たっぷりと豪語することができるのでしょうか?
それもそのはずです。
たとえば、陸上経験ゼロで、しかもヘビースモーカーだったメンバーが9ヵ月で3時間13分を出したり、ある雑誌で大手衣料メーカーが行った企画。
「ランニング経験がほとんどなく、フルマラソンは未経験という4名を集めてマウイマラソンに挑戦してもらう」という企画で、たった2ヵ月ほどの練習で2人が3時間30分で年代別の1位と3位、あとの2人はそれぞれ3時間45分と4時間15分で完走。
さらに「月間56キロしか走っていない」初心者ランナーが、「東京マラソン」がたまたま当たったという理由で練習を始め、半年後に3時間15分を切り、国際大会への出場切符を獲得。そして、驚くべきはこれらは全て女性ランナー。

一般に女性ランナーのほうが筋肉量や体脂肪の関係で記録が出にくいと言われている中でこの驚異の成果
型破りマラソン攻略法 必ず自己ベストを更新できる!
岩本さんはこう豪語します。
峠走と15キロビルドアップ走は、フルマラソンの自己ベスト更新に最適の究極のポイント練習だと思っています

そして、これが彼女たちが短期間で速くなった練習方法、奇跡を起こした秘密
究極のポイント練習①峠走
峠走。究極と呼ばれるポイント練習のひとつ。
これがすごい。どうすごいかと言うと、この峠走の価値を岩本さんはこのように表現しています。
マラソンレースに参加費を1万円前後かけて走ろうとする人であれば、峠走に往復1万円の交通費をかけても実行する価値はあると思います
岩本さんがこれほどまでにおすすめする峠走。
岩本さんが言う峠走とは、比較的距離が長い片道10kmほど峠を往復する合計20km程度のロングランです。ちなみにこの峠走はトレイルランなど不整地を走るのではなく、舗装された路面を走ります
峠走の4つのメリット
- 推進力の向上
- 心肺機能の強化
- 素早い動き(フォーム)づくり
- 着地筋の強化
峠走を行うと、マラソンでの推進力の源となる大臀筋やハムストリングスのパワーの向上、筋力強化が狙えます。また、同時に心肺機能の強化はもちろんのこと、反射を活用したダイナミックなフォームの獲得。さらに「着地筋」と言う、着地時の衝撃に耐える、膝などの体を守ってくれるクッション役となるふともも前側の大腿四頭筋を中心とする筋肉群も鍛えることが出来ます。

ちなみに着地筋とは岩本さんの造語です
峠走は上がりと下りでポイント練習を2分割出来ます。また、距離も踏めるため、まさに一石三鳥。だからこそ、峠走こそ、1万以上の価値がある究極のポイント練習であり、岩本さんのモットー、最小の努力で最大の成果を得ることに繋がります。

みなさんも一度は感じたことはないでしょうか?
ランニングの推進力であり、もっとも大切なのがアキレス腱を含めた体の反射機能です。いわゆる、この伸張反射全般を岩本さんは「ラン反射」と呼んでいます。
なぜこのような膝の痛みや違和感が出るのかについて、岩本さんは独自の見解を持っています。
岩本さんはこう指摘します。
ストライドを1mとするなら、20キロ付近まで左右1万回の「ラン反射」を起こしていた着地筋が疲れてしまい、それ以降、タイミングがズレて膝に直接ダメージが及ぶようになります。その結果、膝に痛みや違和感が生じるのです。これも30キロの壁の一因となっています
反射をコントロールする着地筋がへばってしまうために、その代償が回りまわって膝の痛みや違和感に繋がる。
練習不足のランナーがレース途中の膝の痛みからペースダウンしてしまうのは、この着地筋がちゃんと鍛えられていないのが理由の一つ。
だからこそ、この着地筋を鍛えるのが、30キロの壁を超えるのに必要不可欠。そして峠走の下りこそ、この着地を効果的に鍛えることが出来るのです。
大腿四頭筋を鍛えるおすすめマラソン練習方法【ダウンヒル走】
そんな岩本さんだからこそ、レース前の刺激入れに「ダウンヒル走」をおすすめしています。
ダウンヒル走とはレース10日前から7日前の間に、7~10キロくらいの坂道を一気に駆け下りる練習方法です。
ダウンヒル走の目的は大腿前側の大腿四頭筋を中心とする着地筋の鍛錬。

えっ、でもそんな全力で駆け下りるとケガしそうじゃない??
そう思う人もいるはずです。
しかし、岩本さんはこう言っています。
これまでの峠走で着地筋のベースはできていますから、ケガを負うことはないはずです。翌日はひどい筋肉痛に見舞われるかもしれませんが、疲労を抜いて休養を取り、筋肉痛から回復した頃には筋肉に超回復が起こって30キロの壁をやすやすと乗り越える着地筋に仕上がります
実際にこのダウンヒル走は岩本さん自身もバッドウォーターなどのレース前などに実際に現地で行っているトレーニングでもあります。

でも、いくら峠走が効率的と言っても、やりすぎたらケガはしないの?どれくらいやればいいの?そう思いませんか?
岩本さんは峠走とケガのリスクに関してこう指摘します。
峠走でケガはしません。もしも峠走で故障をするランナーがいるとしたら、30キロ走でもLSDでもおそらく故障するでしょう
さらに岩本さんはこのようなアドバイスをくれます。
500人以上のランナーのトレーニング記録を詳しく分析した結果、「30キロ走で膝を故障した」などと落ち込んでいるランナーの多くが、月間走行距離が180キロ未満である傾向がわかり、6分の1ルールを導き出しました
ランにニングでの怪我を防ぐ6分の1ルール

えっ、6分の1ルール?それっていったいどんなルール?
6分の1ルールとは下手なケガを防ぐために、30キロ走を行う資格があるのは月間走行距離180キロ以上のランナーだけとするルールです。
しかし、峠走は負荷が高めですから、一度に上って下りる距離は月間走行距離の10分の1とします。たとえば峠走26キロを行えるのは、月間走行距離が260キロ以上の市民ランナー。200キロなら20キロ(上り10キロ+下り10キロ)ということになります。
つまり峠走を行うランナーはご自身の月間走行距離によって、適当な距離を計算してください。適切な距離設定をした峠走を毎週末に行うことで、ケガを予防しつつ、着地筋が鍛えられ、走力は格段とアップします。
ここまでで、峠走が走力アップに良いのはわかったと思います。でも、こう思いませんか?
岩本さんはこのようなアドバイスをくれます。
峠走での上りでもっとも重要なのは、足元を見ないこと。上りでは平地よりスピードが出なく進みませんから、おもわず足元に視線を向けます。でも、それは避けてください。
足元に視線を落とすと顔が下を向いて猫背になり、肩甲骨が背骨から離れてしまって、肩甲骨と連動している骨盤が後傾します。骨盤が後傾すると腰が落ち、膝が曲がって推進力がダウンします
峠走での上り方のポイント
だからこそ峠の上り方のコツ。
それは、上体を前に倒して腰を入れて骨盤を前傾させること。

上り坂で腰を入れて着地すると足首が過剰に屈曲します。すると、アキレス腱反射が起こりやすくなり、無駄な筋力やエネルギーを使わないで上ることができる
と岩本さんは説明します。
ダウンヒル走(下り)のテクニック
上りのテクニックがあれば、下りのテクニックも存在します。
坂道を下ると本能的な恐怖を感じます。そこでスピードを抑えてブレーキをかけようとするため、上体を後傾させます。上体を後傾させるとへっぴり腰のかかと着地になってしまい、1歩ごとにブレーキがかかって減速し、そのたびに膝などの関節に深刻な着地ダメージが及ぶことになります。
だからこそピッチを重視して、ブレーキをかけずに出来るだけ体の真下で着地する。

速い人に共通しているのは、体の真下に着地している点です
重力にまかせて体の真下で着地することで、足指で路面をつかんだり、ふくらはぎの筋肉で足首を動かして路面を蹴って走ったりする誤ったフォームがリセットされ理想のフォームが会得できます。これらを意識することで、峠走で得られる効果がアップします。

よし。これで峠走の知識が手に入った。さあ、やるぞ!でも待てよ。身近にそんな峠なんかないじゃん!
究極のマラソンポイント練習②【ビルドアップ走】
そういう人におすすめなのが究極のポイント練習その2、ビルドアップ走です。
マラソン初心者は最初の1周目を鼻呼吸で走れる有酸素運動ペース。2周目は鼻呼吸では追い付けなくなるペース。3周目はハァハァするほどに追い込むペースで走ります。
このように5キロごとに刻みながらペースアップをしていくことで、30キロの壁に対応する脚力を作ります。
ここで重要なのは、ラップペース、タイムを基準とするのではなく、呼吸を目安に走ることです。だからこそ、自分にあったビルドアップ走が可能になります。これがマラソン初心者にとってケガの予防にも役立ちます。
そして驚くなかれ、この15キロビルドアップ走で、なんとだいたいのゴールタイムを算出出来ます。というのも、この15キロビルドアップ走は実際の模擬レース同様、再現性が高いのが特徴です。
そんな究極のポイント練習である15キロビルドアップ走。岩本さんのランニングチームは「卒業検定、通称ソツケン」としてこのメニューを組み込んでいます。

このソツケンがクリア出来れば、目標となるタイムでゴール出来る可能性が一気に高まります!
そんなソツケンの内容ですが、1周目の5キロはレースペースから始め、2周目の5キロはレースペースから1分短縮、3周目の5キロは1分半短縮します。
たとえば、
「サブ3.5」なら最初の一周は25分→二周目は24分→三周目は22分30秒
「サブ3.15」なら最初の一周は23分→二周目は22分→三周目は20分30秒
「サブ3」なら最初の一周は21分→二周目は20分→三周目は18分30秒
とビルドアップします。
岩本さんの持論。
レースは練習のトレース

これがクリアできれば、本番でもレースペースで快走して思った通りのタイムでゴールできます。安心して本番に臨んでください!
そう太鼓判を押すくらい精度の高い走力評価方法です。
もしクリアしたいタイムがあるなら、是非このソツケンを実施して、自分の走力を確認したり、走力アップに繋げてみてください。
さいごに
冒頭で話した女性ランナーたち、全員がこの峠走や15kmビルドアップ走を積極的に行い、驚異の記録を叩き出しました。
このふたつのメニュー。究極のポイント練習と呼ぶ、峠走とビルドアップ走。
このふたつを組み込むことで、岩本さんは必ず自己ベストを更新出来ますと断言しています。それほど効果的な練習メニューなのです。是非、一度チャレンジしてみてください。
今回はあくまで自分の言葉で簡単にまとめただけなので、少しでも気になった方は本書をお取り下さい。
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