みなさんどうも、こんにちは!
僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。
この魔法の言葉。
きっとほとんどの人は口を揃えて、こう言うと思います。
そんなことはありえない!
2019年の全日本マラソンランキングによるとフルマラソン3時間切り、通称サブスリーを達成したランナーは全ランナーの中でも上位3%~4%程度。
そんな高難易度の記録を49歳、運動経験ゼロのおじさんが2度目のマラソンで達成。
今回紹介する書籍はその名も「マラソンはゆっくり走れば3時間を切れる!49歳のおじさん、2度目のマラソンで2時間58分38秒」です。
タイトルから引きをつくるこの本の著者は田中猛雄(たなかたけお)さん。田中さんの職業は鍼灸師。特にランナーに特化したアスリート鍼灸院の院長先生です。
そんな田中さんが指導したランナーが副題にもある、49歳のおじさんランナー。運動経験ゼロで46歳からランニングをはじめ、なんと3年後、49歳、自身2回目のフルマラソンでサブスリーを達成した佐藤和哉さんです。
目次
ゆっくりと走ればフルマラソン3時間切り、サブスリーを達成できる!?
ゆっくりと走れば3時間を切れる。
この言葉の真意。それは、「頑張りたいなら、疲れを抜け」です。
えっ、それって、どういうこと?
とクエッションマークが飛び交うと思います。
みなさんはヒザや足裏、腰などが痛くないでしょうか?
初心者ランナーに限らず多くのランナーは身体に問題を抱えている場合が多いはずです。だからこそ、「練習をやめて休養を取れ」。このアドバイスは耳に痛いと思います。
しかし、どうしてもそれが出来ないからこそ、痛みを持ったまま走ってしまう。
だからこそ、こんな価値観もありです。それが「走りながら治す」という価値観。
走りながらある程度治すという考えは長距離には重要です
この言葉、何を隠そうあの日本を代表するランナー大迫傑選手の言葉に他なりません。
さらに大迫傑選手はこう言っています。
もし違和感があるなら、ジョギングの日数を増やすなどして、柔軟に対応。完全に立ち止まる日をつくらない。
「走って、悩んで、見つけたこと」に出てくる大迫傑選手のこの独特の価値観こそ、「ゆっくりと走れば3時間を切れる」という田中さんが提唱するTake式3分の1ラン法則に共通する部分。
実際に田中さんもこう言っています。
発想を変えて、これからは走りながら故障を治しましょう
ゆっくり走ればマラソン3時間を切れるの【ゆっくり走る】という真意
では、そんなTake式3分の1ランの法則とはいったい何なのか?
一言で言うと、疲労を抜くためのゆっくりのジョグを多く取り入れろ!です。
田中さんは言います。
高強度のポイント練習は全体の3分の1で十分。それ以上だと、走力を高めるどころか、疲労をためて故障のリスクを高めるだけ。ですから残りの3分の2は、筋肉の疲れを抜く「疲労抜きジョグ」に徹します。
週1~2回のポイント練習(頑張るトレーニング)以外は、私が「疲労抜きジョグ」と呼んでいる非常にゆっくりとしたペースのジョギングで疲れを抜くだけ。月間走行距離240kmでもサブスリーを狙えます。
そう、「ゆっくりと走れば3時間を切れる」というまるで魔法のような言葉。
そんな魔法なんてあるはずはありません。
ポイント練習をしっかり行った上で、疲労抜きを目的としたゆっくり走るジョグ、具体的には1000mのベストタイムの2倍以上。
この疲労抜きジョグをポイント練習で走った距離の2倍積む。
疲労抜きジョギングを使ったサブスリー達成の具体的な練習メニュー
たとえば、田中さんが挙げるフルマラソン3時間切り、サブスリーを達成する具体的なメニューとして、
レースから逆算して
4週間前のポイント練習は1km4分35秒ペースで40km走。そして疲労抜きジョグ週80km
3週間前のポイント練習は1km4分25秒ペースで30km走、そして疲労抜きジョグ週60km
2週間前のポイント練習は1km4分15秒ペースで20km走、そして疲労抜きジョグ週40km
1週間前のポイント練習は1km4分5秒ペースで10km走、そして疲労抜きジョグ週20km
月間走行距離は合計して300km。
ちなみにこのメニューは先ほどの運動経験ゼロ、49歳でサブスリーを達成した佐藤さんも実際に行ったメニューとなっています。
ポイント練習で走った2倍の距離を、自己ベストの2倍以上の遅いペースで走る。いわゆるアクティブレストを重視するトレーニング法。これが田中さんが提唱するTake式3分の1ラン法則です。
この法則に従えば、3時間切りを達成出来る!と言うわけです。
ジョギング(疲労抜きジョグ)だけで本当にマラソンは速くなるのか?
これを聞いたランナーの中には「いやいや、そんな・・・」と否定的な感想を持ったり、「チンタラ走るのは、走った後に満足感を得られないので抵抗がある」「こんなチンタラ走って本当に速くなるのか?」と懐疑的になると思います。
だからこそ、田中さんはこう言います。
疲労抜きジョグで疲れが抜け、悩まされてきた痛みが出なくなると、あるときからウソのように速くなります。一度でいいから、だまされたと思ってゆっくり走って疲労を抜いてください。
なかには、疲労抜きジョグを始めてしばらくは、一時的に「カラダがだるくて調子が悪い」と感じることもあります。これは東洋医学で「好転反応」あるいは「瞑眩(めんけん)」と呼ばれている現象です。
効果なんかないじゃないか!と言って、やめてしまうと勿体ない。
先ほどの佐藤さんもこのように言っています。
いわれた通りに疲労抜きジョグを試しているうちに、1km7分30秒のペースで7~8km走ると疲れがすーっと抜ける感覚がありました。
さらに、疲労抜きジョグの効果を他のランナーもこのように言っています。
1km7分ペースの疲労抜きジョグだけをやるようにアドバイスされました。それから三ヵ月は疲労抜きジョグばかり。最初はチンタラ走ることに抵抗はありましたが、慣れてくるとカラダが気持ち良くなる感覚があって、座骨神経痛も軽くなりました。その前は走ると着地するたびに”痛い、痛い”という感じでしたから効果は明らかにありました。
この言葉。これは国際マラソンの出場権を手にした女性ランナーの言葉です。
このほか、佐藤さんと同世代ランナーであり、アキレス腱炎で悩んでいたマラソンランナー金子さんも、ケガを乗り越えてサブ3を達成。
もしあなたがサブスリーや目標となるタイムを切りたいと思っているなら、あるいはケガで悩んでいるのなら、一度だまされたと思って実践してみてください。
大迫傑選手のマラソン価値観、走りながら治す。走ってケガを治す考え方は市民ランナーにも効果がありそうです。
さらに、疲労抜きジョグは勉強やインプットに丁度良いとも田中さんは指摘しています。
ジョグ(疲労抜きジョギング)のメリット
実際に、田中さんが診た女性の患者さんは韓国語の教材を聞きながら1km8分ペースで疲労抜きジョグをしたら、なんと1年あまりで韓国語を話せるようになり、しかも疲労が抜けてポイント練習の質が上がり、それまでフルマラソンのベストタイムが5時間10分だったのが、1年ほどで3時間50分までタイムが縮まりました。
特に耳で聴く読書オーディブルやポッドキャストなどは疲労抜きジョグのお供にピッタリです。
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ゆっくり走るジョギング(疲労抜きジョグ)のルール
おさらいですが、絶対に守るべきはペースです。疲労抜きのジョグのペースの目安は1000mのベストタイムの2倍以上です。
ポイント練習と疲労抜きジョグには、ペースでいうと2倍もの開きがあります。しかし、それくらいメリハリがあるトレーニングのほうが走力は伸びます。別の言い方をすると、トレーニングにどれだけメリハリをつけられるかが超重要なのです。
ここまでで、「なるほど!遅く走る疲労抜きジョグをしたら良いことはわかった。でも肝心のポイント練習はどんなメニューを、どれくらいしたらいいの?」
そう思いませんか?
田中さんはこう言っています。
結論。ポイント練習は3時間30分切りを狙うなら週1回、ゆくゆくサブスリーを狙いたいランナーでも基礎固めをするシーズンオフは週1回で十分です。
本格的にサブスリーを目標に掲げるのなら、インターバル走でスピードをつけた後、さらにペース走をプラスして週2回のポイント練習をしましょう。
マラソンで速く走るためのポイント練習(インターバル走、ペース走)
ポイント練習として、インターバル走、ペース走を行いますが、まず先に全力に近いスピードで走る練習、インターバル走を行ってください。
理由は2つ。
とくに40歳以降のランナーはできるだけ早い段階で、インターバル走でスピードをつけておくべきだと田中さんは指摘します。
理由は歳をとるとごとにスピードは伸びにくくなるからです。また歳をとるとペース走のほうがラクに感じるようになるので、ついついペース走を走りがちになります。絶対的なスピードが落ちる前にインターバル走でスピードをつけておかないと記録が伸び悩み、生涯記録が3時間5分とか10分で終わる恐れがあります。
では、それぞれのメニュー、インターバル走とペース走の内容を詳しく見ていきましょう。
マラソンでサブ3.5(3時間30分切り)を目指すトレーニング
まずは、フルマラソン3時間30分切り、サブ3.5のポイント練習からです。
初めにやるのが、インターバルトレーニング。インターバル走を続けると走力が格段とアップしていきます。
田中さんが勧めているのは1000m×7本。
1km4分15秒を6分回しで7本。これをクリア出来たら、1km4分45秒の10kmのペース走に切り替えます。
インターバル走がペース走に切り替わるだけなので、ポイント練習は約10km。その2倍の20kmを疲労抜きジョグを入れても月間走行距離は120kmです。
そんな距離じゃ、走り込みがたりないのでは?
と思うかもしれませんが、フルマラソン3時間30分を切るならこれで十分ですと田中さんは言い切っています。
マラソンでサブスリー(3時間切り)を目指すトレーニング
このメニューをクリア出来ると、次はフルマラソン3時間切り、サブスリーを狙いに行きます。
最初と同じく、インターバル走からスタートです。
1000m×7本を6分、もしくは5分30秒で回します。6分回しなら1km4分で走ったら2分休み、5分30秒回しなら1km4分で走ったら1分30秒休みとします。毎回、全力で走るように意識するとタイムが向上していきます。
この練習を続け、インターバル走で1000mを3分45秒、5分30秒回しで7本こなせるようになったら、ペース走もプラスしていきます。
ペース走はサブスリーのレースペース4分15秒ペースで10km。インターバル走で1km3分45秒の地脚ができていたらラクに感じるはずです。
これで週のポイント練習は、インターバル走10km+ペース走10kmで1週間に20km。その2倍の40kmの疲労抜きジョグを加えても月間走行距離は240kmです。
この練習を続けていき、マラソン一ヶ月前になれば、最初に話したメニューを実践してみてください。メニュー自体に疲労抜き要素が入っているので、ボリュームは多いですが地脚が確実に作られます。
ポイント練習は厳しくしんどい練習です。だからこそ、疲労抜きジョグでメリハリをつけることで効率の良い、ケガに苦しめられないマラソンが出来る。
これがこの本、マラソンはゆっくり走れば3時間を切れる!の真実です。
今回はあくまで自分の言葉で簡単にまとめただけなので、少しでも気になった方は本書をお取り下さい。
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