トライアスロン世界選手権2019スイス・ローザンヌに参加してきました。
アマチュアの最高峰であるエイジグループ世界選手権。
初の海外レースでもあり、貴重な体験が出来、本当に参加してよかったと感じました。
目次
ITU世界トライアスロンエイジグループ選手権大会スイス・ローザンヌ(トライアスロン世界選手権2019)概要
場所:スイス ローザンヌ
距離:スイム1500m、バイク40km、ラン10km(合計51.5km)
参加費:50000円(くらい?)
参加人数:2000人以上?
備考:日本で行われるJTU(日本トライアスロン連合)の公認大会で年代区分3位以内入賞で出場権獲得。アマチュア区分(エイジグループ)での出場。いわゆる世界マスターズのような感じ。
はじめに
水泳、自転車、マラソン。
すべて未経験。
運動経験すらほぼない中で話のネタになれば良いかな程度の思いで出場したトライアスロン。
トライアスロンをはじめてから、アマチュア日本代表になれる制度を知り、夢は壮大なほうがおもしろい!ということで日本代表を目標に練習してきました。
なんとか2018年に年代区分で入賞出来ました。
本格的にトレーニングを開始して4年半かかりました。
そしてついに日本代表として世界選手権に出場するという夢が実現できました。
トライアスロンを通して運動することの楽しさや自分の可能性を知ることが出来、自信がついたことが競技を始めて手に入れた最も価値のあるものだと思います。
夏はトライアスロン、冬はマラソン。今後も人生楽しみます!
はじめての海外遠征!トライアスロン世界選手権レースブログ
今回はツアーを使用せずに、完全個人手配です。
ツアーだと388000円(相部屋)。
しかも、成田発しかないので遠方の人は前泊しないといけません。
基本的に自費遠征なので、個人で手配したほうが格段と安いです。
<僕の場合>
飛行機はスカイスキャナー(航空券比較アプリ)、宿はairbnb、移動は電車(スイスの国鉄)
すべて合わせて200000円ちょっと。
宿はローザンヌ中心地にあるアパートの一室を貸し切りました。
一泊なんと8000円。周辺のホテルは一泊3万~4万。
ツアーは4泊6日で38万円。6泊8日で42万円。
僕は5泊7日で20万円!
めっちゃ綺麗で過ごしやすいアパートでした!
今回は個人手配でしたが、安心にお金をかけるのもありだと思います。
個人手配にした理由
・成田に行くのがめんどくさかった(僕は関西国際空港を使用)
・トラブルも話のネタになるかも?(スイスは治安が良いので、死にはしないだろう)
・ツアーも乗り継ぎ1回は必要(直行便ならば自転車破損のリスクを考慮すると使用したかもしれません)
個人で手配して心配だったこと
・自転車が無事、無傷で届くのか(一応有名な航空会社を使い、事前にバイク配送予約を取り、乗り継ぎ1回のみと最低限のリスクヘッジはしました)
結果
実際発生したトラブル
・グーグルマップの不具合?でアパートを見つけるの一苦労
・ホストが遠方におり、鍵の置き場を発見するのも一苦労
・帰りの電車が急遽キャンセルになる(代替電車に乗る)
・帰りの空港では自転車発送でカウンターたらい回し
致命的なトラブルはなくなんとか対応出来たことで、少し自信になりました。
次は気兼ねなく海外旅行出来そうです!
海外遠征!トライアスロン世界選手権レースブログ<前日>
受付でウェイバー(同意書)を提出し、パスポートを見せ、スイムキャップやアンクルバンド(計測チップ)等々を受け取る。
パスポートを提示したのですが、特にパスポートの名前等確認されずに、「かっこいいパスポートだね」と言われて終わり。
パスポート提示する意味!?笑
参加Tシャツ引換券が入っているので、Tシャツをもらう。
なぜか引き換え券にはフィニッシュTシャツと記載されています笑。
この券を渡すと「君はSサイズだね」と言われて貰ったTシャツはなんとLサイズ(外国のLサイズなので、実際はLLサイズ)。
このサイズしか残っていないとのこと(泣)
いやいや、サイズ確認の意味!?笑
もっと早めに受付すればよかった、、、
もっとSサイズとかMサイズをたくさん発注しといて~
なんだかんだ海外だから適当です!
他の海外選手もみんな笑って終わり笑。
日本ならクレーム言いまくる人が多いかも!海外ってクレーマーが少なそうな気がしました。
なんせ適当だから、そこまでこだわらないような気がします。
日本より海外のほうが生きやすそうだと思いました(言語の壁さえなければな~)。
その後に日本選手団のミーティング。
ミーティング終了後、バイクチェックインします。
ロードバイクを一晩保管してくれます。
だいぶ身軽になりました~
すぐ隣でエリートの選手のレースを応援出来ます!
ここでも沿道に出ないようにテープが張られていますが、みんな無視笑。
監視員も特に何も言わない笑。
僕も身近で見たいので間近で応援!
1mくらい先でキロ3:00くらいで爆走している外人選手たち。
凄過ぎる!速すぎる!
モチベーションアップ!
海外遠征!トライアスロン世界選手権レースブログ<当日>
当日、早朝5:00起き。
スイスは7:30くらいにならないと日が出ないので、真っ暗。
その代わり日没も20:30くらいだったりと日本との違いがあり、個人的には長く一日を堪能できるスイスのほうが好きです。
朝食は日本から持ってきたゼリー系×3で済まします。
国内外問わず毎回、レース当日の朝食はゼリー系です。あまり朝食を食べ過ぎるとレース途中でお腹の調子が悪くなりやすいです。
そのため消化しやすくすぐにエネルギーになり、簡単に摂取出来、なおかつお腹に残りづらいものを食べるようにしています。
必要物品を持って、レース会場へ。
トランジッションでウエットスーツ着用禁止の事実を知ります。
これは波乱の予感。
前日試泳した際、結構水は冷たく、長時間泳いでいると手がかじかむくらい。
前日のスプリントレースはウエットスーツ着用禁止だったみたいなので、少し覚悟していましたが、さすが外人基準。
この水温ならば国内大会ではウエット着用推奨レベルだと思います。
それはさておき、日本人のメカニックさんにフロアポンプを借りて、タイヤの空気圧調整。
天気は昼以降に悪くなるみたいですが、なんとかレース中は持ってくれそうです。
雨のレースでなくてよかった。
荷物預かりに荷物を預けて、いざスイム会場へ!
海外遠征!トライアスロン世界選手権レースブログ<スイム>
レマン湖という巨大な湖がスイム会場です。
野生の白鳥もいます。
前日の試泳でわかったこと
・水温が低い
・透明度が高い
・湖なので波がなく比較的泳ぎやすい(のちに地獄を見ることになります)
透明度が高い湖!さすがスイス!
ワンウェイのコース。
衝撃事実!ウエットスーツ着用禁止。
淡水で体沈むし、水温が低いけど大丈夫か?
と思いましたが、なるようにしかならないので、スタートの合図を待ちます。
スイム会場はまだ暗く寒いので、アップとして試泳すると体温を奪われて悲惨なことになりかねないと判断。
ウォームアップは陸上のみで実施。
年齢カテゴリーのウエーブごとにスタート。
スタート地点は湖の中。フローティングスタートに近い恰好である程度湖の中に入ります。
めっちゃ冷たく寒い。
早くスタートしてくれ!と願います。
号砲とともについに自分のウエーブがスタート!
ブイは全部で5カ所
写真では近くに見えますが、実際は次のブイを目視することは困難です。
日本の大会では小さなブイなど目標物が多めに設定されていますが、そこはさすが海外の大会。
蛇行することは覚悟の上です。
前の選手を信じて追っていくしかない!
第1ブイを折り返し、湖の沖にでるとまさかの大波。
まるで海を泳いでるような感覚。。。
ヘッドアップしても波のせいで前方確認が出来なかったり、息継ぎのときに波をかぶり、呼吸をするのも一苦労。
今回のタイムは相当悪いだろうと思いました(僕も含め全員が)。
前方のドイツ?の選手を信じて泳ぎます。
足を触られることが多々あったので、たぶん後続もみんな同じ考え?
ドイツ人選手が順調にブイまで連れて行ってくれるので、一安心。
そして最後のブイが目視できる位置までくると、スパート(僕が)!
先頭のドイツ人とおさらばです。
ありがとうドイツ人。
集団から抜け出し、スイムフィニッシュまでがむしゃらに泳ぐつもりでした。
最後のブイまでは順調!
ブイを曲がってあとはゴールゲートまで一直線だ!
と思ったのと同時に朝日が直撃し、ゴールゲートがわからない(焦)
前方がまぶし過ぎて方向感覚がずれます!
そして気が付くとだいぶ横にそれていたみたいで、後続集団にキャッチされる。。。
しまった~
なんやかんやで100m以上余分に泳ぎスイムフィニッシュ。
でも、結果的に気持ち良く泳げたので良しとします。
海外遠征!トライアスロン世界選手権レースブログ<ロードバイク>
会場はここから下っていった先にあります
ローザンヌの街自体、丘陵地にあり、坂だらけです。
ということで、コースプロフィールも平坦区間がほとんどなしのアップダウンコース(2周回)。
平均12%以上続く300m~400mくらい?の激坂もあり笑。
そんな激坂でもパワーで押し切る外人のすごさときたら、、、
そして海外女子の選手もめっちゃ速い。。。
脚の筋肉が男性みたいでした。(もちろん抜かれる笑)
外人選手に向かれまくり、焦りましたが、追うより自分のペースで淡々と回すことに専念。
落車や落車に巻き込まれないようにカーブや下りは出来るだけ注意を払います。
外人の上位勢はカーブも下りも攻めまくっていました。
命かけてました。すごい。。
あと、海外は国内レースと違って、ペナルティを厳しめで取るので、日本人選手を含め、結構な人数がペナルティをとられていました。
国内では注意だけで済むようなことも海外レースはイエローカードを出され、すぐにペナルティーボックス行きです。
しかも、ペナルティーに気づかなかった場合は、ゴールしても失格扱い。
数名の選手が失格となっていました。
いや~シビア。
「安全第一、レースを楽しむ!」ことを主眼に置いていたので、無理せず幹線道路沿いのおしゃれな建物や街並みなどの風景を楽しみました。
あと、右側通行なので、追い越しも日本と勝手が違い慣れるまで少し怖かったです。
外人には力の差を見せつけられましたが、特にトラブルなくバイクパート終了。
海外レースは貴重な体験になりました。
海外遠征!トライアスロン世界選手権レースブログ<ラン>
(3:49-4:05-4:19-3:59-4:00-4:08-4:46-4:20-4:04-3:42)
平均4:10/km
平均心拍 164bpm
最大心拍 170Bbpm
僕はレースでは必ず靴下を履きます。
素足でシューズを履き走ると必ず痛みが来ます。しかも結構痛く、アドレナリンでカバーできません。
今回も靴下を履き、スタート。周りはほとんど素足でシューズを履いています。
三種目の中で一番自信があるラン!
なんとかがんばりたいです。
最初の1kmが3:49。体も動きづらい感あり。
う~ん、好調ではないみたいです。と言っても不調でもなさそう。
調子が良ければ最初の1キロを3:40前後で入れます。
この様子なら40分切ることも難しく、結構きついレースになるかもと覚悟しました。
「きつい」とは気力の勝負になるという意味です。
そして、少しして目の前に聳え立つ激坂!
ランコースはオリンピックミュージアム内の公園を走ります。
この公園がアップダウンに富んでおり、だいぶ足と心を削られます。
しかもこの場所を2周回します(1周5km×2)。
歩ている選手もいるくらいの激坂です。
この公園内でだいぶペースを落とし、湖岸のフラットなコースに戻ります。
しかし、リズムを作ることが難しくキロ4分を維持するので限界。
苦しい、、、
しかし、周りも苦戦しているようで、バイクに比べて抜かれることは少なく、なんとか踏ん張れました。
と言ってもタイムはダダ下がりですが。。。
日本人の応援があったり、友人とすれ違いざまに声を掛け合ったり、外人の観客が片言で「ガンバッテ」と言ってくれたりと、苦しい中でも楽しく走れました。
本当は40分を切りたかったのですが、まあ、これが今の実力です。
最後は日本国旗のミニフラッグを手渡してもらい、ブルーカーペットへ!
なんとかトラブルなくゴールテープを切ることが出来ました。
トラブルなく気持ちよくレースを終えました。
さいごに
本当に参加してよかった!
初海外遠征で不安やいろいろトラブルもありましたが、結局なんとかなります。
人生のひとつのハイライトとして記憶に残るレースになりました!
またいつか海外レースに参戦したいと思います。
次はアイアンマンを目指すのもおもしろいかも!
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