ランニングの膝の痛み!BORNTORUNから学ぶ「走る」方法

速く走るための方法を考える

どうも!

元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでマラソン動画を投稿している市民ランナーです。

たくさんのランナーが悩んでいるランニング中の膝や足裏の痛み。

つらい、、、ですよね。

そこで、今回はそんなランニングでの膝や足裏の痛みについて知っておくとランニングをもっと楽しめるようになるための情報を共有したいと思います。

この一冊の本とともに!

BORN TO RUN走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”

を解説します。

この本はアメリカで300万部以上売れたベストセラーのランニング関連の本です(分類上は民族誌ethnographyです)。

この本はあらゆる人のランニング人生を変える可能性がある本です

少なくともこの本と出会い、僕のランニング人生は変わりました!

分量が多くなったので、目次で気になるところだけでもOK!

おすすめのランニング本【BORNTORUN~走るために生まれた~】

ernestoeslava / Pixabay

・常識を覆すランナーの膝・足の痛みの原因と痛烈なランニングシューズ(ナイキ)批判
・知的好奇心をくすぐるおもしろい学説(走ることについて)
・心熱くなるノンフィクションストーリー

まず初めに、図書館キンドルの30日間無料体験で一度読むことをおすすめします。※キンドルの30日間無料体験はスマホやパソコンから本が読めるサービスです。

この本は人を選びます

どういうこと?

日本語訳が直訳になっていたり、人名などの補足がなく、話が飛び飛びになり、流れがうまくつかめない個所があるからです。

しかも長い。400ページ以上あり、なかなかのボリュームです。

さらにさらに話の中盤までつまらないかも笑。

違和感のある日本語と内容もつまらない!?(終盤は神展開)。。。

ということで、普段、読書をしない人は脱落してしまう可能性大(気になるかたはアマゾンのレビューを覗いてください)

まさにこの本自体がマラソンの様相を呈しています笑。

最後まで努力?して読了すると、マラソンをゴールした時のような最高の達成感と爽快感を味わえるように。

よって、本を読むことが苦にならない人は一読の価値はあります

というか、かなりおすすめします!

マラソンなんて興味ない人も走り出したくなるくらい、読み終わった後、強く読者のやる気を掻き立ててくれます

現にこの本をきっかけにランニングを始めた人もいるくらい。

そんな僕もこの本の影響は大きく、ランニングでの膝や足の痛みや怪我の知識はもちろん

現在の僕の走る信念のひとつである「礼儀正しく、楽しく走る」ことに繋がっています。

普通の小説やハウツー本は「おもしろかった~」「なるほど~」で終わるのがほとんどですが、この本は「よっしゃ、いっちょやってみよう!」と行動を起こさせることが出来る数少ない書籍です。

現在、ナイキの高価なシューズが流行っていますが、

走ることは人にものを買わせるのが目的ではない。走ることは自由でなきゃいけないのさ。p407 

ランニングでの膝の痛みの本当の原因とは?

mohamed_hassan / Pixabay

みなさんご存じ『NIKE』

そんなナイキが世界ではじめてランニングシューズに取り入れた概念

ランニングでの膝や足底の痛みを防ぎ、怪我を予防する構造

それがクッション

今では当たり前のように語られるランニングシューズに必須の膝や足底の痛みを防ぐ衝撃吸収クッション。

ナイキが登場する前はクッションという概念が存在せず、まさに陸王で有名な足袋のようなぺらぺらな薄底シューズが主流でした

そして、ナイキの創業者のひとりであるバウワーマンは『ジョギング(jogging)』というベストセラー本とともにランニングやマラソンブームを画策し、大成功!

この作られたブームに健康志向の市民は狂気し、ナイキのシューズが飛ぶように売れました。

もちろんランニングでの膝や足底の痛みを軽減するクッション付きのランニングシューズが

ここからが本題です!

クッション自体がランニングでの膝の痛みや怪我の原因!?

なんとこのクッション付きのシューズこそがランニングでの膝の痛みや怪我をするすべての元凶だと著者は語ります。

なぜか?

本来、人間はほとんど素足に近い状態で何世紀も陸上を駆けまわってきました。よって、人間の足は素足に近い状態がベストである走法を自然にDNAに刻み込んでいきました

また、同時に素足で走ることだけを想定し、何千年とかけて人間は最適な骨格(足のアーチなど)や筋肉を獲得してきました

そして現代(まだほんの50年くらい前に)。

ナイキが発明したクッション付きランニングシューズは本来、人間が持っていた走り方を強制的に変えてしまう代物だったのです。

驚くなかれ!

クッション付きランニングシューズは人間にヒールコンタクト(踵接地)を可能にしました

なんと、ヒールコンタクト(踵接地)の歴史はかなり短く、この走法が出現してからまだ半世紀たらずしか経っていません

本当に驚愕です!

人間はずっとヒールコンタクト(踵接地)かと思っていた~

では、人間の本来の接地方法は?

それこそ、今話題のフォアフット走法なんです。

↑日本最速ランナー「大迫傑」選手↑

フォアフットとはつま先部分(足底前半部)で接地する走法です。

つまり「ナイキが発明したクッションこそがランニングでの膝の痛みの原因」であるという大胆な仮説なのです。

ナイキの罪~ランニング時の膝や足の痛みの原因~

クッション付きランニングシューズの登場以降、ランニングによる膝や足の痛みを訴える故障者が多くなった事実を本書では明らかにしています

たとえば、

ハーヴァード大学自然人類学教授、ダニエル・リーバーマン博士の言葉について考えてみるといい。~中略~「1972年にナイキが現代的なアスレティックシューズを発明するまで、人々はきわめて薄い底の靴を履いて走っていたが、彼らの足は強く、膝の負傷率ははるかに低かったのです」

そして怒涛のナイキの批判が始まります。

たとえば、モデルチェンジはただ金を巻き上げるだけの行為であるとか、ナイキが作ったクッション自体は足の衝撃を緩和させる役に立たないなどなど。つまりランニングでの膝の痛みには効果がない。

えっ、クッションに意味はない??

ボロカスに言います笑。

しまいには、こんな一文が

この会社を設立したのは、何でも売ろうとするオレゴン大学のランナー、フィル・ナイトと、何でも知っていると自負するオレゴン大学のコーチ、ビル・バウワーマンだった。このふたりが手を組むまで、現代的なランニングシューズは存在しなかった。現代的なランニング障害の大半もしかりだ。P256

この著者はナイキに肉親でも殺されたのか??

のように怒涛の批判が続きます。

しかし、ただ単にディスっている訳ではありません

『スポーツと運動における医学と科学(Medicine & Science in Sports & Exercise)』誌に掲載された1991年の報告では、つぎのことが明らかにされている。「保護機能(高いクッション性、”プロネーション矯正”など)がついた高価なランニングシューズを履く者は、安価な(40ドル未満の)シューズを履くランナーよりもけがをする頻度が著しく大きい」p246

『整形外科・スポーツ理学療法ジャーナル(Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy)』誌で、ベイツ博士と同僚たちは、シューズがすり減ってクッション材が薄くなると、ランナーは足をコントロールしやすくなると報告した。p247

アメリカバイオメカニクス学会の1986年の総会に、当時のナイキ・スポーツ・リサーチ・ラボ所長、E・C・フレデリックは爆弾を抱えて出席した。「被験者がやわらかいシューズを履いた場合と硬いシューズを履いた場合では」と彼は述べている。「衝撃力にはなんのちがいもないことが判明した」なんのちがいもない!p247

『整形外科・スポーツ理学療法ジャーナル』に発表した1988年の研究では、ランニングシューズがすり減ってクッション材が硬くなると、ランナーの足は安定してふらつきにくくなることが明らかにされている。p248

など、当時の責任者や専門家の言質や(一応)論文ベースでのクッション付きランニングシューズが「ランニングでの膝の痛みを緩和していない」という批判を行っています

クッションは衝撃の緩和に役立たないし、クッションのせいで足部が不安定になって、ランニングでの膝の痛みなどの怪我のリスクが高まるよ。

しかし、主張ありきでかなり偏っているので、どこまで鵜呑みにして良いのか正直わかりません。

加えて、著者はジャーナリストという立場上、その分野のプロ(誇張や批判が得意)なので、話半分に読むのが妥当かなと思います。

でも、かなりおもしろく示唆に富んでいることだけは確かです!

たとえば、ランニングでの膝の痛みの原因となるランナー膝

そんなランナー膝(腸脛靭帯炎)は接地時の足部のひねり(過度のプロネーション)が原因のひとつだと考えられています。

それを主張したのがマラソン界の哲人王と言われる心臓病学者、ジョージ・シーハン博士。

そして、筆者はこう続けます。

オーバープロネーションは踵で着地するから生じるのであって、そもそもクッションがなければ、踵で着地することはありません

ところが、シューズメーカーはシーハン博士の言葉に飛びつき、あらゆるプロネーションを一掃するウェッジソールの超工学を駆使したお化けシューズをつくったのである。p251

などなど。

う~ん!なるほど!

そして、結論は

ランニングでの膝の痛みを防ぐには素足で走ろうぜ!

ということです。

もっと具体的には

ランニングでの膝の痛みを克服するには、素足に近いシューズ(ワラーチなど)で走ろうぜ!
そうすることで、ランナーが抱えている膝の痛みから解放されるよ!
なぜなら、本来人間が持っている走り方(フォアフット走法)が一番合理的であり、健康的だから!

ということを伝えます。

そのために開発された商品がビブラムファイブフィンガーズです。作中にも商品名とともに出てくるくらい評価も抜群に高く、ベアフットランニングにおいて著者自身もおすすめしています。

日本でも無敵(MUTEKI)というベアフットランニングに特化した商品も発売されています。

大河ドラマになったやつね!

ベアフットランニングこそ、ランニングしながら膝の痛みを治すひとつの方法です。

人間がランニングをするべき理由

WenPhotos / Pixabay

また、ランニングという行為自体も四足歩行の動物と二足歩行の動物の呼吸という観点から興味深い考察をしています。

たとえば、

空気だ!

われわれの身体で大事なのは空気を取り込むことだ!初期の人類が地面から拳を離して直立し、ほかの生物と袂を分かった理由を突き止めた者はこれまでにいない。

それは呼吸をするためなのだ!

喉を開け、胸をふくらませ、地球上のどの生物よりもうまく空気を吸うためだ。

呼吸が上手くなれば、そのぶんうまく走れる!p311

四足動物は四肢の動きや姿勢から、長時間、安定した呼吸で走ることが難しいです。しかし、人間は二足歩行により、どの動物より安定した呼吸が可能となり、自然界で持久走が得意な動物に進化しました。

その理由として、

たとえば馬と人間が競争をすると、

それは馬が勝つに決まってるでしょ!!

一般的に馬が全力で走ったときの速度は毎秒7.7メートルである。

そのペースを維持できるのは約10分間で、その後は毎秒5.8メートルに減速しなくてはならない。

だが、一流のマラソン走者は毎秒6メートルの速さで何時間もジョグできる。

スタートで馬に引き離されたとしても、忍耐力と距離さえあれば、徐々に差をつめることは可能だ。

“動物を見失うことさえなければ、10分以内に相手をたぐり寄せているだろう”p326

なんと長距離になればなるほど人間は馬に勝つことが出来るというのです。

まじか!人間って意外にすごい!!

もちろん、この理屈から言えば、チーターなどの動物にも勝つことが可能です。

このことからわかるように、短距離走において人間は遅い部類ですが、長距離走(長距離ランニング)になれば動物界NO1と言っても過言ではないのです。

BORN TO RUNの本当の意味とは?

そしてこの持久力こそが、人間がこれまで絶滅せずに獲物をしとめられていた証だと著者は主張します。

人間が集団になって、獲物をへとへとになるまで追い詰め、狩る。

これこそが人間の走る本質であると。

人間(人類)は走るために生まれてきた

『BORN TO RUN』

のタイトルの意味です。

人間にとって走ることは、速く進むことではなく、遠くへ行くことなのかもしれない。

また、人間に近い動物としてチンパンジーなどの霊長類がいます。

かれらも短時間ならば二足歩行が可能です。

Rabenspiegel / Pixabay

しかし、彼らは人間のように走ることは絶対に出来ません

なぜか?

アキレス腱がないからです!

人間にはアキレス腱があり、チンパンジーなどの霊長類にはアキレス腱がない。

チンパンジーはなぜアキレス腱を獲得しなかったの?

歩く動物にとって、アキレス腱は足手まといにしかならない。二本の脚で動くのは竹馬で歩くようなものだ。

つまり、チンパンジーなどの霊長類は竹馬を使うような不安定で怪我をする(食べられる)リスクの多い生活より、転倒しない安心安全な四足歩行の生活に活路を見出したからです。

自然界で生きてく上でアキレス腱ってデメリットが大きいのか!

なぜ人間だけがこのデメリットを退け、アキレス腱を獲得したのか?

それこそ、

人間にとって走ることは、速く進むことではなく、遠くへ行くことなのかもしれない。

アキレス腱はゴムバンドに似ています

ねじればねじるほど、パワーを蓄え大きなエネルギーを得られます

遠くに行くためには重心を高くし(二足歩行)、倒れる力を利用しながら、アキレス腱のバネを使いホップステップジャンプすることが最も効率の良い移動方法

これが走るという行為です。

速く走るのならば、バネより筋力を最大限に伸ばしたほうが、理にかなっています

なので、チンパンジーたちは筋力を発達させました。

しかし、あえて瞬発的なスピードではなく持久力に着目して進化をすることで、人間は筋力よりアキレス腱というバネを手に入れました。

進化の過程から『人間』『走る』ことは切っても切れない関係なのがおわかりいただけたはずです。

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BORN TO RUNがおすすめするランニング

だったら、せっかく人間として生まれてきたし、人間という生物として得意な「ジョギング・ランニング・マラソン(などの持久系スポーツ)を一度やってみたらどうか!?」ということです。

地球上で唯一、ジョギング・ランニング・マラソンを楽しめる存在が人間なのです。

そして、『楽しめる』というのが次のキーワードとなります。

何歳からでも始められるランニングの秘密

skeeze / Pixabay

ここにおもしろいデータがあります。

「われわれは2004年のニューヨークシティマラソンの結果を調べて、年齢別にタイムを比較してみました。それでわかったんですが、19歳を振り出しとして、ランナー達は毎年速くなり、27歳でピークに達する。27歳をすぎると、タイムは落ちはじめるのです。さて、ここで問題。19歳のときと同じスピードに戻るのは何歳のときか?

「答えは64歳です」

「64歳と互角に渡り合う競技をほかに挙げてみてください。われわれ人間にはじつに不思議なところがあります。持久走が得意なばかりか、きわめて長期間にわたって得意でいられる。

人は年をとるから走るのをやめるのではない。走るのをやめるから年をとるのだ。P345

持久力という物差しで人間を測ると、なんと19歳と64歳は互角に渡り合える可能性があるのです。

還暦を過ぎてもサブ3は可能であるひとつの根拠として、僕はこのデータに大きな希望を見出しています。

人間はマラソンを通して、人間としての可能性を再発見することで、ワクワク感を取り戻すことが出来る。

走る行為は人間(人生)を楽しむ行為にほかなりません

だから僕は「人間(人生)を楽しむ」ために様々なスポーツに挑戦しています。

ランニング時の膝の痛みを克服!『BORN TO RUN』がベストセラーになった秘訣

共感性(40歳を越えたデブのおっさんが足の痛みを克服しレースを走る)

主人公の著者自身が40歳を越えた90kg以上ある巨漢であり、なおかつランニング中に膝や足の痛みに悲鳴を上げるランナー。そんな著者がランニング自体を通して足・膝の痛みを克服し、実際にレースを走るノンフィクションのストーリー

ランニング時の膝や足の痛みの原因を明らかにし、痛烈にナイキを批判した著者が走ることのすばらしさに焦点を当てているところも心を動かされます。

この本は前編(本の半分程度)中編後編と大きく分けて三部作になっています。

中編が上にも書いた学術寄りの『走る』への考察

前編と後編が著者の実際のエピソードを収録しています。

前編は90kgを超す、巨漢の著者がランニングで怪我をしてから世界最速最強のタラウマラ族と出会い、トレイルランニングを始める物語。この本の半分程度のボリュームを占めています。そのため、離脱してしまう人が多いと思います。
後編が怪我を克服し、トレイルラン仲間とタラウマラ族と一緒に壮絶なレースをする物語。

特に後編は胸アツで情景が克明に浮かび上がってくるくらい興奮させられます

さすが、元戦場ジャーナリスト!

訳文でも十分に伝わる臨場感!

ランニングでのモチベーションを上げるおすすめ名言集【BORNTORUN】

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そして、この物語にこそ著者が伝えたいことがたくさんちりばめられています。

走ることはわれわれの根本的なふたつの衝動、恐れと喜びを結びつけるのだ。われわれは怖くなると走り、有頂天になると走り、自分のかかえる問題から走って逃げ、楽しい時間を求めては走りまわる。p18

「走る」という行為が古今東西、映画や歌などで数多く表現されているか理解できた気がしました。やはり人間の本能と走ることは密接な関係があると実感させられる一文です。

Pexels / Pixabay

苦しむと人は謙虚になる。どうしたら痛い目に遭うことになるか、知っておいて損はない」p155

これは僕自身が実感していることですが、本当にすごいアスリートは総じて謙虚です。自信たっぷりの自慢話や傲慢な態度を一切しません。これは他人と比べるより、自然や自分と向き合うことに価値を置いているからだと思います。膝や足の痛みこそ自分自身と向き合うきっかけであり、謙虚さを教えてくれます。

skeeze / Pixabay

「まさに極度の疲労と苦痛を超えたところで、自分にあるとは夢にも思わなかった安らぎと力がふんだんに見つかるのかもしれない。障害を突き抜けないかぎり、強さの源が活かされることはないp158

トライアスロンアイアンマン(スイム4km、バイク180km、ラン43km)やウルトラマラソン(100km)という過酷なレースに出場する選手はみな一様に明るい性格をしています。極度の疲労と苦痛を超えると人間は安らぎと力を得る。この安らぎと力とは「明るさ」であると僕は感じています。『疲労』と『膝や足の痛み』を克服してみましょう!

Free-Photos / Pixabay

疲労から逃れようとするのはなく、しっかり抱きしめることだ。疲労を手放してはならない。相手をよく知れば、怖くはなくなる。p176

これはエンデュランス系スポーツ(持久系スポーツ)をしている選手にはとても重要であり、有益な言葉だと思います。

疲労は敵ではない。人間しかその疲労を味わうことが出来ないから。膝や足の痛みもまたしかり。

wal_172619 / Pixabay

人はなぜマラソンを走るかわかりますか?とルイスはブランブル博士に訊いた。走ることはわれわれの種としての想像力に根差していて、想像力は走ることに根差している。

言語、芸術、科学。

いずれも走る能力にルーツがある走ることこそ、われわれを人間にした超大な力 つまり、すべての人間がもっているスーパーパワーなのだ。p343

走るとは人間の活動そのものの根底にある。

12019 / Pixabay

人がレースをするのは相手を打ちのめすためというわけではない。いっしょにすごすためだ、と彼は理解した。~中略~他人のことを考えれば、自分という枠を簡単に脱却できる。p362

僕が走る際に信念として掲げているものです。

礼儀正しく、(みんなで)楽しく走る!

人間は古来より集団で走りながら狩りをしていました。たったひとりで走っていたわけではありません。

走りながら他人のことを思う

そのような走りをしたいと思います。

BORN TO RUNを読んだ僕の感想(レビュー)と考察

全ての現象は相関関係因果関係を意識して考える必要があります。

この本の着眼点は

『クッション付きランニングシューズで走ること』がジョギング・ランニング・マラソンにおいて『痛みの原因』である。

はたしてそう言い切れるのか?

これは因果関係ではなくあくまで相関関係だと思います

つまり、クッション付きランニングシューズが直接的な原因ではないということです。

クッション付きランニングシューズはひとつの要因にしかならないとも言えます。

なぜそう言い切れるのか?

この本は基本的に超長距離のトレイルランニングを主題とし、従来のジョギング・ランニング・マラソンでの最大の前提条件である、アスファルト(コンクリート)の存在がほとんど語られていないからです。

僕は思います。

ナイキがクッション付きランニングシューズを発明したきっかけも、このアスファルトにあるのではないかと

現在のような、アスファルトの整備された完璧な舗装路もほんの100年前には存在していませんでした。

ひとつの見方として、アスファルトに対応するための走り方こそ踵接地(ヒールコンタクト)なのかもしれません。

想像してください。

アスファルト上で素足に近い状態でフォアフットで走ることを。

ほぼ間違いなく怪我します(というか痛過ぎてまともに走れないと思います)。

これは現代人だからなの?

昔のランナーは違うの?

僕は同じだと考えます

つまり、昔のランナーも現代人と同様にアスファルトを走ると怪我をする(可能性が高い)と。

アスファルトは従来、貨物運搬のために開発されたので、走るために開発されていません。

そのため、僕は不整地(トレイルコースやクロスカントリー)などの地面より、アスファルトのほうが数倍怪我のリスクを増加させるのではないかと感じています。

アスファルト上では障害物がないため、走るフォームもほとんど変化しません

そのため膝や足の一点に負荷がかかり続けます

さらに、地面の硬さはそのまま体重と遠心力(トルク)を床反力としてダイレクトに関節に跳ね返えします

つまり、アスファルトを走っていれば、

ランニングによる脚への衝撃は体重の12倍にもなるp247

足がボロボロになるのは明白です。それを何時間も行えば、なおさら。

たとえフォアフット走法でも。

そんな危険な場所を毎日走っていれば、フォアフット・クッション付きランニングシューズであろうがなかろうが怪我をすると思います。

この考えから

元帰宅部がマラソン大会で入賞出来るまでの練習方法
みなさんこんにちは。 私は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでマラソン動画を発信しています。 ローカル大会(10km)では少しずつですが入賞できるようになりました。 ...

この上の記事で書いた

ランニングやマラソンの未来への考察

今後、ランナーの関節症(人工関節)が多くなる可能性がある=歳をとってから不幸(不健康)になる可能性がある

という考えに繋がっています。

足は消耗品です使えば使うほど、関節はすり減ります

ましてアスファルトという劣悪な環境下なら、その耐用回数自体も減ると考えられます。

今後、人生楽しく走り続けるためには足のメンテナンスや休息は今以上に必要不可欠になってくるというのが僕の考察です。

距離信仰は今後、ランナーの未来を壊す可能性があると思います。

みなさんもマラソンを通して幸せになりたいのなら、走りすぎには注意が必要です。

かなり突飛な考えと思いますが、

無理せず楽しく続けることがタイムや順位より尊く、素晴らしいというのが僕のマラソン信念です。

ランニングでの膝の痛みを克服する方法

よって、著者の言い分をそのまま飲み込んで素足ランニングをアスファルトで行えば、それこそ膝や足の痛みはすさまじく、まさに地獄が待っています。

さまざまな場所を走ることで膝や足にかかる負荷を分散させ、本来身体が持っている動きを引き出すことで、怪我をしにくくする。

BORN TO RUNでは

1年あれば、不整地を素足に近い状態で歩き(もしくは走り)つづければ、ランニング中の膝や足の痛みを克服するという描写がありました。

ランニングで膝や足の痛みで悩んでいるランナーさんは一度試してください。薬よりははるかに健康的なアプローチです。

もちろんいきなり素足で不整地をランニングすると膝や足の痛みは必須です。

段階を踏んで、まずはランニングシューズを履いてトレイルランニングからスタートしてみてはいかがでしょう!

すると、ランニングをしながら膝や足の痛みを克服できるかもしれません!

僕もトレーニングメニューにトレイルランを組み込んでいます!

コメント

  1. ポムポム より:

    はじめまして。
    You Tubeのおすすめに上がってきてから必死に走る姿、応援の方、運営の方への感謝の姿勢に感銘を受け、いつも楽しく拝見させていただいておりす。
    近畿のレースによく出場されているのを観て、私も関西在住ですので勝手に親近感を湧かせておりました。
    趣味でトレイルランニング(登りはほとんど走れません)をしており、そこそこのタイムでロードも走れるだろうと謎の自信があり、友人に誘いで去年の11月に東神戸マラソン(お酒飲み放題の草レース)に出場したのですが、結果は4時間44分と惨敗。
    当たり前なのですがトレイルもロードもただの練習不足で走力が全く足りていないのを痛感しました。
    まだ2カ月ほどですが、そこから真面目?にトレーニングを始めだして10kmであれば4:44で走れるようになりました。
    トレイルでも少し登りのランも楽になったような気がします。
    元帰宅部ランナーさんのように平均3:30で走るのはまだまだ想像できませんが40歳前のおっさんが少しでも近付けるようにトレーニングを重ねます!!
    これからも応援してます!頑張ってください!!

    • 元帰宅部ランナー 元帰宅部ランナー より:

      コメントや動画を視聴くださりありがとうございます!
      温かいお言葉を下さり、僕もがんばろうと思いました。(最近、ダレていたので笑)
      僕も一つの目標として「速く走る」ことを目指していますが、最も大切なのは「楽しむ」=「長く続ける」ことだと思っています。こう考えると気楽に取り組めます。レースでダメダメでもまた走ってみたいと思うので!
      このブログでも書きましたが、マラソンは年齢の影響をそこまで受けません。アラフォーとのことですが、4:44/km(10km)ならば、まだまだ伸びると思います!
      お互い楽しく走っていきましょう!!