みなさんどうも、こんにちは!
僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。
いきなりですが、みんさんは「バッドデイ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
このバッドとはBAD。英語で「悪い」という意味。
つまり悪い日。それがバッドデイ。
では一体何が悪いのか?
本日はランナーにはあまり耳なじみがないかもしれない「バッドデイ」という言葉から、ランナーが陥るある現象とその対処法を考えていきたいと思います。
ちなみにこの「バッドデイ」は男女関係なく生じる現象です。
このブログを最後まで見ると、ランニングを含めプライベートや仕事のパフォーマンスアップにもつながる面白い知見が得られる。ランニングの専門家も語らない「バッドデイ」。この考え方は本気のアスリート以外でもタメになると思うので、是非、最後の最後までご覧ください!
競技だけでなく日常生活でも役に立つこと間違いなしです!
バッドデイ=不調、調子の悪い日
何を隠そう僕はトライアスロンという競技を行っているため、マラソン以外にも水泳や自転車競技などもにも幅広くアンテナを張っています。
そんな僕のアンテナに時々ひっかかるのが「バッドデイ」という謎の言葉。
この言葉は特に自転車競技。サイクルロードレースという自転車の持久系競技で耳にします。この競技は「超」苛酷で、自転車レースの最高峰として有名なツール・ド・フランスでは約一か月間、休息日も含めて23日間に渡って、1日100km~200kmもの距離をアップダウンの激しい区間を含め、平均時速40km以上で走破します。
このサムネ(画像)にある選手の脚を見ればその苛酷さが一目瞭然だと思います。
この競技の勝者となる必須条件が「大崩れしない」というもの。言葉を換えるとバッドデイをいかにコントロールできるか?カバーできるか?
バッドデイというのはズバリ、「不調」「調子が上がらない日」のことです。よって、有力選手がバッドデイで遅れるとそこでゲームオーバーになってしまう可能性が高まる。長丁場のレースではほんの数分、数秒の差が明暗をわけるため、バッドデイは選手にとって死ぬほど恐ろしいものでもあります。
マラソンなどは連戦がほとんどないため、バッドデイという言葉は使われませんが、ランナーを含め一流のトッププロでもやはり調子の波は必ず存在します。
それが如実に現れるのが連戦に次ぐ連戦が必要な自転車ロードレースという競技のある意味面白さだったりするのです。
このバッドデイなどの調子の波は全ての競技に肉体的だけでなく心理的にも大きな影響を与えていると思われます。
そして、恐ろしいのが、バッドデイでがんばりすぎるリスクです。
ケガや燃え尽き症候群など、無理をすると致命的なリスクに繋がる可能性があるのです。
よって、「このバッドデイをいかにコントロール出来るのか?」は選手生命やそのときのパフォーマンスにとって大切なのです。
と言うまずは「バッドデイ」と呼ばれる調子の波、もしくは調子の波のどん底という考え方・概念をゲットしたところで、「なぜこのバッドデイが起こるのか?」具体的な対処法はどうすれば良いのか?を深ぼっていきたいと思います。
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【不調の原因その1】サーカディアンリズム
ちなみにこのバッドデイはスポーツ以外にも応用できる考え方だと僕は思っているので、日常生活や仕事での不調の対処にも効果的なのかなと思われます。
そう言った意味でも、大切な考え方がこのバッドデイ。
自分の努力が足りなかったからパフォーマンスを上手く発揮できななかった!実はそうではない!
今回伝えたい核となる考えです。
では、この自分でコントロールが難しい不調がなぜ起こってしまうのか?を考えていきましょう。
「バッドデイ(調子の悪い日)」の原因。
正直、こればっかりは〇〇が原因であるという因果関係では語りえない代表的なものなので、もし「〇〇が原因である!」と断言している発信があるのなら印象操作を行っている可能性があるため「気をつけろ!」としか言えないのですが、僕が今回取り上げたい着想は生理学の分野でよく聞かれるある体内のシステム。
それが「サーカディアンリズム」と呼ばれるもの。
日本語で「概日(がいじつ)リズム」と呼ばれる体内時計のこと。つまり、「サーカディアンリズム」とは日内変動、一日を通して身体の中では様々な変化が起こっており、その影響が行動に現れるみたいな感じで捉えてください。
今回、僕が指摘したいのはこのサーカディアンリズムという概念を少し引き伸ばしたものです。
何が言いたいのかというと人間誰しもが持つ個々の体内時計、体内リズム。この1日単位の話が概日リズムと呼ばれるサーカディアンリズム。が、もっと大きな波があるのではないか?つまり1日の波をより大きく広げた一カ月間などの長期的な波のことです。
とこの話も実は元ネタがあって、こちらの強豪トライアスリートが書いた1冊の本。
「脂肪を燃やすトレーニング体験的マフェトン理論」という低強度トレーニング理論を紹介する本の中でこの大枠での調子の波についての言及があったのです。
↓ダイエットにも使える低強度トレーニング解説動画↓
タイトルにある持久系スポーツにおける低強度トレーニング「マフェトン理論」については以上でガッツリ考察しています。速くなれる人が持つ「ある条件」という隠された前提が全てのカギだと僕は考えています。おすすめ!
↓脂肪を燃やすトレーニング体験的マフェトン理論↓
著者はこの波がくることを予見し、それに合わせたトレーニングプランを組んでいたりと、ケガのリスクを減らしたりバーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の予防という観点からも語っていたりします。
この大枠での調子の波がバッドデイにつながるひとつの原因であると僕は考えています。
もちろん因果関係ではなく、相関関係のひとつの要因として。
ちなみにサーカディアンリズムに関しては、「運動しても痩せないのはなぜか?」というインパクトのあるタイトルの本の中でエネルギー代謝に関してとても面白い記述があるので、少しご紹介します。
>>運動しても痩せないのはなぜか?代謝の最新科学が示すそれでも「運動すべき理由」
名著。基礎代謝関連はここから深ぼればだいたいOK!「やはり研究者はすごい!」と唸ってしまうスポーツをしている人全員におすすめする書籍。もちろんダイエットをしたい人も。個人的にはタンパク質に焦点を当てた以下の知識のほうがおすすめ!
【タンパク質レバレッジ仮説】なぜタンパク質で痩せることができるのか?
※注意※
動画前半はランナー寄り(腕振りの考察)になったので、そこはすっ飛ばして概要欄の目次から『運動しても痩せないのはなぜか?』に飛んでください!
それがこんなものです。
私たちは概日リズムに従って生きている。安静時代謝率(臓器、組織の代謝率の合計)は1日の中で目まぐるしく変化し、夕方近くに最大、早朝に最小になる。実はこの事実が面白く、あまり知られていないかもしれませんが、一般的に安静時代謝率は朝一番に計測されるのです。つまり基礎代謝のような目に見える数値は一番低いときの数値がデータに現れるのですが、実はこの代謝率は変動しており、最も数値が大きくなるのが夕方。
よって、安静時代謝率・基礎代謝は常に一定ではなくそれこそ概日リズムの影響をばんばん受ける。
筋トレやダイエットの話でよく専門家は「基礎代謝」という言葉を出しますが、このサーカディアンリズムの影響を理解して語っている人を僕はほとんど見たことがないので、この知見を持っておくと筋トレやダイエットを行う上で専門家より一歩先にいけるかもしれません。つまりここから運動に最適な時間帯などが考察できるのです。これに関してはやや複雑なので少し補足しておきます。
そもそも運動するのに最適な時間帯はないという大前提が存在します。気になる方は以下を参照ください。
【ダイエットで痩せない理由】ランニングにベストな時間帯はあるのか?
が、実は全くないというわけでもなく、「ほぼほぼない」のです(上記動画の概要欄参照)。この「ほぼほぼ」というニュアンスを取っ払うと「ゼロか百か」「白か黒か」という決めつけ思考に陥ってしまうため個人的にはあえて「ほぼほぼない」と強調したい。
そして、この要因のひとつに基礎代謝などが関係してきたり、たとえば食事のあとの消化(代謝)などもエネルギー消費と関わってきたりします。また、個別の研究(シングルスタディ)でも「朝が良い」や「夕方が良い」など様々な事例が存在しているのも、見過ごしてはいけない事実でもあります。よって、基礎代謝などからも最適な運動の時間帯は示唆可能であるというのもある意味ひとつの真実なのです。その辺りを総合的に考慮すると「ほぼほぼ」という言葉が適切なのです。
全く存在しないのではなく、ほぼほぼ存在しないこのニュアンスの捉え方が「超」重要だと僕は思っています。
それはおいて置いて何が言いたいのかというと、このような代謝と呼ばれるエネルギーを取り出す生命活動の核となる働きは意外と体内時計に影響を受けてしまう。そして、バッドデイなどの調子の悪さはこのように「超」複雑な土台の上にある。そのようなダイナミズム、複雑さの一端を是非知っておいてほしいのです。
バッドデイは簡単に語れるものではない!この事実を認識することがとても大切!
ちなみにこのような身体の中で起こる変動の対処法はありません。強いていえば、調子の悪いときは無理せずに休むこと。少しの無理ならまだ良いのですが、毎回無理をし続けるとケガが多くなったり、やる気がなくなり競技の熱が冷めて投げ出したくなるひとつの原因になってしまうかもしれません。
だからこそ、このようなサーカディアンリズムのようなどうしようもない変動が身体で起こっており、それが1日単位ではなく1週間や一カ月間単位の大きな枠で影響を与えているかもしれないと知っておくことこそが大切なのです。
と言っても、実はこのサーカディアンリズム様の大きな枠での調子の波をコントロールする具体的な方法論もあると言えばあるので、もうしばらくお付き合いください。
【不調の原因その②】鉄分不足と貧血
では、もうひとつの原因としてやはりあの話をしないといけません。
それが「鉄(Fe)」についてです。
ランナー。特に女性ランナーに重要になってくるのがこの鉄分。また、パフォーマンスの顕著な低下が見られたり、やる気が出ないなどの心身の不調、スランプはこの鉄分が失われる「貧血」の可能性があります。
この貧血は血液検査ですぐにわかったり、目の裏側、まぶたの裏の色を見るとその予兆が把握できたりします。医学用語で「眼瞼アネミア(もしくは眼瞼アネミー)」と言って、通常は毛細血管のおかげでまぶたの裏は薄い赤色ですが、貧血症状であれば血液や血流の流れがうまくいかなくなることで、まぶたの裏の色が白くなるというという現象。
この眼瞼アネミアが最も簡易的に貧血かどうかを知れる方法です。特にランニングのコーチや指導者は押さえておきたい知識ですので、是非、チェックしてみてください。
と言っても、この「眼瞼アネミア」がなくても、血液検査は有益なので、もし原因不明の倦怠感ややる気が出ないなどは医師に相談した方が無難です。
そして、ここから面白いひとつの知見をお伝えします。
この知見はスポーツ専門医も知っている人がかなり少ない、が、しかし、とても興味深いもの。
なんとランナーによく起こる貧血。
この原因になると考えられているのが、一般的に言って走りすぎや練習のしすぎで足の着地の衝撃回数の多さによって血管が圧迫され結果、酸素を運ぶ血球が壊れて貧血状態になるというものだけではないのです。
なんとあの誰でもかかるものでも発症するのです。
それがなんと「花粉症」
このトピックに触れたスポーツ科学の書籍「アスリートは歳を取るほど強くなる: パフォーマンスのピークに関する最新科学」にはこのような興味深いエピソードが語られています。
カナダ中距離ランナー、ヒラリー・ステリングワーフのパフォーマンスがガクッと落ちてしまった。ーー彼女の血中の鉄分量が少ないことがわかった。血液検査で突き止められた原因は驚くべきものだった花粉症だったのだ。彼女も(栄養と生理学の専門家の)夫も、それが、血液が酸素を運ぶことに影響していると知って驚いたのだった(p312)。
なんと花粉症によっても特に血が多く出て行ってしまう女性であれば、その影響が貧血に繋がってしまう可能性もあるのです。
>>アスリートは歳を取るほど強くなる: パフォーマンスのピークに関する最新科学
ということでこの貧血の対処法としては
鉄分を積極的に摂れ!
至極オーソドックスなものになってしまうのですが、鉄分摂取の裏技。
サプリメントとしての鉄剤の中でも、もし最大限の効果を狙うのなら、栄養補助食品の鉄サプリメントではなく「第2類医薬品」の鉄剤を摂れというもの。
なぜなら日本の厳格に定められた薬機法において、いわゆるサプリメントなどの栄養補助食品に比べ、審査に通過し、効能が認められたのが第2類医薬品の鉄剤だからです。
もちろんこれは全くの合法手段であり、この方法に眉をひそめる方や批判したい方は以下の動画の後半で詳しく解説しているので是非ご覧ください。
ちなみに用法容量は必ず守ってください。たくさん飲めばOKというものではありません!本当に!
↓【貧血対策】おすすめ第2類医薬品の鉄剤↓
月間走行距離200km以上のランナーにはおすすめ(特に女性ランナーは)。ランニング時には着地の衝撃により、足裏で、血液中で酸素を運搬している赤血球が破壊されます。これを『(機械的刺激性)溶血』といいます。だからこそ、月間走行距離が多いランナーには特に鉄剤は必要なのです。ファイチは他の鉄剤とくらべ1日1回で良いので、お手軽かつ、容量が多く、格安でコスパ最高!
動画はプラセボ効果の合理的な使い方から様々な視点で紐解いていますが、中盤に鉄剤のノウハウを取り上げています。ピンポイントで参照したい方は概要欄の目次から『市民ランナーが使えるプラセボ効果(鉄剤)』に飛んでください!
不調・調子が悪いときの対処方法
そして、実はこの動画の前半でも軽く触れたトピックこそが、実は前半のバッドデイの要因のひとつ。サーカディアンリズム様の体調の波を上手くコントロールできるかもしれない方法につながるのです。
それが、調子の波、心身ともに影響を与えている「ある器官」にアプローチする方法論です。
それこそが「腸」
最近の研究知見によって、栄養を吸収する小腸などの消化器官が心身の調子を整えているということが判明しています。よって、腸は「第二の脳」と呼ばれているくらいで、この腸の環境、腸内環境は実際の動物の行動にまで影響を与えることもわかっていたりします。
ここにアプローチすることでバッドデイと呼ばれる目に見えない、数値でなかなか測れない曖昧な波を少しでもコントロール出来る可能性があると僕はいろいろな書籍や研究を読んでいて思っています。
そして、先程あげた鉄分などのサプリメントに関しても、腸自体にアプローチすることでもしかするとその吸収率自体を効果的に引き上げ、結果パフォーマンスの伸びやケガのリスク軽減につながるかもしれません。
具体的な方法や考え方は山の神から得た腸にアプローチする方法でご確認いただくとして、この方法を用いることで仕事、プライベート、スポーツ全てのパフォーマンスの根っこにある「レジリエンス」と呼ばれる回復力そのものを強化できると僕は考えています。
ちなみに腸内環境を整えると免疫システムが上手く機能し、貧血につながるかもしれない花粉症の症状を軽減できる可能性もあったりします。
「プロバイオティクス」という面白い話から日本人(アジア人)に特有の腸内細菌の話をしています。きっと「面白い!」となると思います。
まとめ
ということで、本日は不調の波からくるパフォーマンスが低下する「バッドデイ」という考え方から、そのバッドデイの原因のひとつと考えられるサーカディアンリズム(概日リズム)と呼ばれる1日の体調の変化やその考え方を敷衍したノウハウ。そして「仕方ない」とある意味受け入れる重要性。また、もうひとつの原因として、貧血という話から、鉄分吸収の効率化を図る腸内環境に目を向けることでバッドデイを少しでもコントロールできるかもしれないという話をしました。
とりあえず、そもそも論でこのような体調の波はコントールすることが難しいという事実は共通認識として持っておくことが大切だということは念押ししておきます。こればっかりは努力で語れないので、その失敗の原因が実は努力不足ではないこと。
この無理難題を死ぬ気で努力してコントロールしようとするよりは、ある程度受け入れて最善手を考えるほうがまわりまわって自分自身や選手のためになると僕は考えます。
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