【なぜ】ストレッチポールで肩こりを解消するとランニングのパフォーマンスがアップするのか?

書籍紹介

みなさんどうも、こんにちは!

僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。

いきなりですが、ここに興味深い実験があります。それが2007年にデンマークで行われたランニングと疲労に関する実験です。

対象としたのは十分にトレーニングを積んだランナー。そして彼ら全員が1週間前にフルマラソンを走り終えたばかり。

さて、彼らの足の筋肉はどうなっていたのでしょうか?

電極を使用して筋収縮を起こしたところ、判明したのは筋肉自体は完全に回復していることでした。

そして、おもしろいのがこの後です。

筋肉自体は完全に回復しているのにも関わらず、被験者が意識的に筋肉を収縮させようとしたところ、レース前とくらべて、かなり筋力が落ちていたのです。

数値上は筋肉は完全に回復している。しかし、なぜ自分の意思で筋肉を収縮させようとすると力が出せないのか?

研究者たちの結論はこうです。

脳が筋肉に送る「収縮しろ!」という信号。

その送信経路に信号自体が途中で妨害されているのではないか?と。つまり、この違いは筋肉自体ではなく神経に由来しているのではないか?と。

この研究が示唆していること。それは痛みが消えてからも、言葉を換えると、筋肉自体は完全に回復したとしても神経に由来した疲労は数週間続く可能性があることです。

では、どうすればそんな神経に由来する筋肉疲労に対応することが出来るのでしょうか?

ということで、今回は以前にも取り上げたこの本。東大式マラソン最速メソッド「考える力」を磨いてサブ4・サブ3達成!で取り上げられていた「あるキーワード」を元にこの神経に由来する疲労の対処法を深ぼりつつ、実体験ベースで解説していきたいと思います。

出来るだけオリジナル性を出したので、是非、最後までご覧ください

ストレッチポールで背中をほぐすおすすめのメリット【肩こり解消】

この本。東大式マラソン最速メソッドに載っていたキーワードとは、ズバリこれ。

ストレッチポールです。

と言うと、結構、拍子抜けされる方も多いと思いますが、東大出身の元箱根駅伝ランナーであり市民ランナー(ベスト2時間13分38秒)である松本さんはこう言っています。

質の高い練習をしているうちにペースが上がってくると、フォームは「変わるもの」こうした事実を踏まえたうえで最小限のアドバイスをするとしたら、「背中と腰をほぐしておく」ことを忘れないようにしてください。

この言葉。

松本さんが背中をほぐすことをおすすめする理由。

みなさんはどうでしょうか?デスクワークで肩が凝っていないでしょうか?

30歳~50歳代の働き盛りの世代は座りっぱなしでデスクワークの時間が長くなる。すると前かがみになってパソコンの前に長時間向かっていると猫背になり、肩甲骨の位置がズレてくる。

肩甲骨を支えているのは筋肉だけなので、肩甲骨の位置がズレると筋肉も連動して凝り固まってくる。

その状態がデフォルトになると、力を抜いてラクに走れなくなる。つまり長時間のデスクワークによってフォームが崩れた不格好な走りになってしまうという訳です。

だからこそ、松本さんは筋トレをするのではなく、その時間があれば背中や腰をほぐせとアドバイスをくれます。

背中や腰をほぐすとフォームが改善されタイムも良くなり、ストレスの原因のひとつである肩こりの解消によって、もしかすると仕事の能率も上がるかもしれない。

そう、まさに一石二鳥であり、とても市民ランナーの目線に立っている仮説。これが僕が好感を持った理由です。

では具体的にどうすればいいのでしょうか?

それこそが先程あげたストレッチポール・ケアポールなのです。

実際に本書の中でも松本さんはこのように指摘しています。

私は練習やレースの前には必ずケアポールに仰向けなって、背中の張りをほぐし、肩甲骨を自然な位置にリセットします。こうやって背中全体をほぐしておくと、デスクワークなどで不自然に固まった姿勢がランニング仕様にリセットされて、腕と脚をスムーズに連動させられるようになります。


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【連動性を高めるチューニング】ストレッチポールを使うおすすめ理由

良く言われるマラソンで速くなるためのテクニック。それがスムーズな上半身と下半身の連動。もし連動を意識するのなら、一番の根本の部分。まずは固まった筋肉をほぐして適正な位置に戻す作業を行う。いわゆるチューニング作業。

ギターなどの楽器を想像してみてください。チューニングをしていなければ、基本的な音程がズレて、どんなに練習しても最適な練習にはなりません。

このようなチューニング作業が実はパフォーマンスをアップさせているという可能性は十分に考えられます。

また、松本さんはこうも指摘しています。

ジョギングも「今日は走りたくないな」と感じたら、思い切って走らないことも選択肢のひとつです。無理を重ねるとランニングに対してネガティブなイメージが残ることもあります。
すると練習へのモチベーションが下がります。「今日は走りたくないな」と感じたら、マッサージやスパに通うなどして、”カラダのメンテナンス”をしてもいいでしょう。

このように練習のモチベーションを下げないための、道具としてもストレッチポールは活用できるのです。

しかも、ストレッチポール自体は特殊な技術も必要なく、ネットやお店でどこでも手軽に手に入る。

ストレッチポールで背中や腰をほぐしてカラダのチューニングを行い、上半身と下半身の連動性を高め、パフォーマンスをアップさせる!さらにやる気の出ないときの練習の代用にもなる。

と、ここまでは正直、言葉を変えて多くの方が同じような内容を発信していると思います。

ということで、ここからは一線を画して、少し深ぼっていきたいと思います。

ストレッチポールやフォームローラーの本当の効果・やり方

ストレッチポールやフォームローラーを使った研究でわかったこと。

ニューファンドランドメモリアル大学のデビッド・ベーム博士の研究では、右ふくらはぎをフォームローラーで刺激することで、なんと左ふくらはぎの痛覚閾値が低下している、つまり痛みを感じやすくなっていることが報告されました。さらに2017年に行われた研究によれば、片足の裏側、ふくらはぎ側をフォームローラーで刺激した結果、逆足の足首の柔軟性が高まっていることも報告されました。

この2つの実験の結果は何を意味しているのでしょうか?

ベーム博士は

これらの結果は神経が重要な影響を受けていることを示唆している

と述べています。

そう、冒頭で紹介した筋肉の疲労に関した実験を思い出してください。

フルマラソンを走った1週間後に、筋肉自体は完全に回復しているのにも関わらず、意識的に筋肉を収縮させると全然パワーが出せなかったあの実験です。

なぜそんな違いが起こるのか。そう、神経に由来する疲労の可能性が示唆されていました。

そして、ベーム博士の指摘通り、何を隠そうフォームローラー・ストレッチポールでも同じように神経が重要な影響を受けている可能性があるのです。

この2つに共通する神経という関連性から、もしかするとレース後にこそ、これらのストレッチポールを重点的に使用することで、神経由来の疲労の回復に何かしらの良い影響を与えられることも考えられます。

もちろんストレッチ自体が副交感神経を優位にして、カラダをリラックスさせる効果があるので、そういった意味でも有用だとも考えられます。

ややこじつけに近い仮説ですが、実際のところどうなのか?ということで一カ月程度、ストレッチポールを購入して実験してみました。

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ストレッチポールのおすすめはどれ?ストレッチポールを実際に使った感想

今回は直近にレースがなかったので、疲労回復という視点というよりは、チューニングという視点において

・高強度のトレーニング前の重点的な肩と腰へのストレッチはパフォーマンスにどのように変化をもたらすのか?
・体感的な感覚はどうなのか?
・仕事への影響はあるのか?

などを検証してみました。

あくまでサンプル1、N=1ですが、大きな結論としては、パフォーマンス自体の数値的な変化は見られませんでした。が、しかし、練習に向き合っている感覚、主体的に取り組んでいる感覚が向上したのか、きついトレーニングも意外とモチベーション高く実施できました

たぶんこれが一番のメリットだと個人的には思っています。

この効果も慣れてくるとどこまで持続するかわかりませんが、モチベーションが低下したときの対策としてひとつの選択肢には十分になると感じました。

では、フォームへの影響はどうだったのでしょうか?

ランニングフォームへの影響ということで、動画を撮影し比較してみました。結果としては目に見えてフォームが改善されたというのは僕自身はなかったです。あくまで一か月程度なので、このストレッチを習慣にして続けていくと効果が出てくるのかもしれません。

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次は練習以外の影響です。つまり仕事のパフォーマンスは上がったのか?ということです。

結論から言うと、仕事への影響は正直わかりませんでした。というのも、僕はスイムトレーニングもやっているので、定期的に腕を動かす運動をしていることもあり肩こりが少なく、あまり凝っていないことがわかったからです。

なので、肩こり解消によって、仕事のパフォーマンスが向上するかは不明です。気になる方は是非、ご自身で検証してみてください。

とここまで、どちらかと言うとポジティブ?なことばかり言ってきましたが、デメリットもあげたいと思います。

ストレッチポールのデメリット

デメリットとしては、やはりこれ。かさばる。持ち運びがめんどくさいことが挙げられます。

あとは適当にやっていると効果があまり感じられなく、ある程度意識的にカラダをほぐさないといけないことです。

スマホや本を読みながら、だらだらとストレッチポール上でカラダを動かしていても、そこまで効果があるように個人的には感じられませんでした。あくまで超個人的な感想ですが、ながらストレッチではなく自分のカラダに耳をすませる必要があり、微妙に集中力を使うので、やや努力が必要になってくるため、簡単そうに見えて継続は案外難しいかもしれないという印象です。

しかし、普通に気持ち良いので、それこそリカバリーやケアには最適であるとも感じました。

冒頭の話のように、カラダをほぐすことで神経系にも作用して、その情報が脳にフォードバックされ、よりカラダがゆるむ。つまり心身ともに良い影響を与え合う。いわゆるポジティブフィードバックのように良い連鎖が生まれ、レース後の神経疲労のアプローチとしては想像以上の効果を発揮してくれるかもしれません。

以上が僕が実際にストレッチポールを使用してみた感想です。すこし曖昧で申し訳ありませんが、少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。

肩こりにはフォームローラーではなくストレッチポールがおすすめな理由

フォームローラーではなくストレッチポールがおすすめな理由

→長さ

ストレッチポールは肩と腰を同時にストレッチすることが出来るため「連動性」という視点から言っても重要かつ効率的であるから!

さらにフォームローラーでは肩(肩甲骨)をストレッチすると上半身が浮くため、どうしても下半身が緊張する、また同じ理由で腰をストレッチするとどうしても肩が緊張して、結果的にチューニングになっていない可能性が高いため。

逆に四肢(腕と足)ではフォームローラーのほうが持ち運びが便利なため、ピンポイントでほぐせるため最適

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