みなさんどうも、こんにちは!
僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。
東京大学。日本で一番賢いとされる大学であり、そんな東大に全国高校駅伝で都大路を走った2か月後に現役合格し、尚且つ、東大1年生のときに学連選抜として箱根駅伝を走ったランナー。
今回、紹介するのはフルマラソンの自己ベスト2時間13分38秒、文武両道を究めた市民ランナー、松本翔さんのこの本。
東大式マラソン最速メソッド「考える力」を磨いてサブ4・サブ3達成!です。
元東大生ランナーが考えるサブ4・サブ3達成の秘訣とは?
このブログを最後まで見ればそんなサブ4・サブ3達成のヒントが見つかる!是非、最後までお楽しみください。
目次
東大式マラソン最速メソッド「考える力」を磨いてサブ4・サブ3達成
レース当日にしてはいけないこと、それこそ、実はネガティブスプリットです。
ネガティブスプリットとは、レースの序盤は控え目に入って、後半はペースアップをするというマラソンでは効果的と呼ばれる基本戦略です。
松本さんの鋭い指摘。
それは
このネガティブスプリットは基本戦略として実は良くないんじゃないか?
という大胆で面白い指摘です。
一体、なぜ良くないのか?
マラソンで最も重要なこと。それはいかにエネルギーをセーブするかです。ケガを除き、30km以降で脚がとまってしまうのも言わば、エネルギー切れにつきます。
松本さんの鋭い指摘はこうです。
ネガティブスプリットを刻もうとすると、自分と同じ走力の集団を先行させることになりますから、前半は単独で走ることになります。
もちろん周りには多くのランナーが走っていますが、走力や狙いが違いますから、心理的にはひとりで走っているようなもの。すると脳のエネルギーを使っていろいろと考えながら走る展開になります。
だからこそ、エネルギー、つまり糖質を多く使ってしまうのです。
松本さんはこう言っています。
レースでもペースを細かく計算して調整していると、脳の神経細胞がそれだけ多くの糖質を使うようになります。
その結果、脂質に比べるともともと少ない糖質を浪費することになり、レース終盤での失速につながりやすいのです。ですから、「いかに脳を使わずに走るか」という点も目標達成の一条件となるのです。
だからこそ、1kmごとにペースをチェックするのはナンセンス。
なぜなら、細かくチェックしてしまうと、そこで頭を使ってしまい貴重なエネルギー源である糖質を浪費するからです。
もしペースをチェックするならば、「このしんどさで、いまどのくらいのペースなのか」という確認行為のためだけに行う。
エネルギー、糖質をいかにセーブするか。これがマラソンの必勝法です。
だからこそです。ペースを確認する必要がなく最もエネルギーをセーブ出来るマラソンでの超合理的な必勝方法。
そう、それこそペースメーカーについていくことに他なりません。
松本さんはこんな示唆深い発言もしています。
しかし、ここまで聞いてもこう思う人もいると思います。
だからこそ、松本さんはその因果関係に焦点を当てるのです。
よく聞くネガティブスプリットでサブ4、サブ3達成!
これはあくまで原因ではなく結果ということです。成し遂げた人だからこそ言える必勝戦略であり、その影には涙を飲んだ多くのランナーがいるのかもしれません。
よって、東大卒のインテリランナーの答え。もっとも成功率が高い方法こそ、言い換えれば不要なエネルギーを使わない、糖質をセーブする方法。それが何を隠そうペースメーカーについて行くという戦略。
これが30kmの壁を超える具体的な攻略方法であり、ネガティブスプリットが実は良くないんじゃないか?と指摘する松本さんの面白い考え方です。
マラソンでネガティブスプリットがおすすめな本当の理由
とここまで、ネガティブスプリットはあまりおすすめしないと言っていますが、彼のもう一つの面白い考え方。
それこそ、本番前の力試しのレース。つまり前哨戦のレースではこのネガティブスプリットを基本戦略として採用しろ!と主張しているところです。
そう、真逆のことを言っているのです。
あんなにエネルギーをセーブして賢いマラソンをしろ!と言っていた松本さんがなぜあえて前哨戦ではネガティブスプリットを積極的に採用するのか?
それこそ、メンタルに対するピーキング(コンディション調整)です。
簡単に言えば、悪い印象を残してゴールしない!ということ。
だからこそネガティブスプリット、前半は抑えめに入って、後半に上げていくようなレースプランを採用する。こうすることで「苦しい」「しんどい」という悪い印象を意図的に植えつけないようにするのです。
苦しいレースではなく楽しいレースを脳に刻みつける。そのためのネガティブスプリットが前哨戦にとるべきひとつの戦略だと松本さんは指摘します。
このようなネガティブスプリットの使い分け。これが合理的な東大卒インテリランナーのマラソン戦略における思考方法です。
そう、この本、東大式マラソン最速メソッドで言いたいのは、ズバリ、雑誌やインターネットの情報を盲信せずに自分の頭で考えろ!ということです。
マラソンの練習法に唯一の正解はない。自分の頭で考えて仮説と検証を繰り返しながら、自分に合った練習方法を模索し続ける。それ自体がランナーとしての成長を促してくれる。
これがこの本、東大式マラソン最速メソッド「考える力」を磨いてサブ4・サブ3達成のメインテーマです。
【3つのポイント】東大式マラソン最速メソッド
ということで、松本さんが指摘するマラソンで強くなるための3つのポイントをお伝えします。
それがこの3つです。
②練習に柔軟性(幅)を持たせる
③モチベーションを高く保つ
以上三つです。
それぞれ解説していきます。
マラソンで速くなる方法①自分のカラダと対話を繰り返す
まず一つ目の自分のカラダと対話を繰り返す。
松本さんの指摘。それは距離走やインターバル走、ジョギングでも、距離やペースを至上命題のように捉えないことです。自分の身体と対話するとは、言い換えれば、調子が上がらなければ、調子が上がらないなりに練習内容を柔軟に変更するということでもあります。
これこそ、マラソン練習と勉強が似ている点であるとも指摘します。
松本さんも受験生のときに体調が悪かったり、気分が乗らなかったり、疲れて能率が落ちたらすぐ、寝ていたそうです。そのほうが長い目で見ると効率的であると言っています。
そのように自分の身体に耳を澄ませ、柔軟に対応していくことが長い目で見て、目標を達成するもっとも最短な方法なのかもしれません。
LSDこそ実は自分と対話するためのトレーニング方法です
【LSDの生みの親】ゆっくり走れば速くなる 佐々木功監督が教えるマラソン最強トレーニング
また松本さんの体験談として、こんなエピソードがあります。
高校2年生の春に5000mで14分46秒を記録。その後、故障して5000mで16分を超えるタイムでしか走れないようになり、陸上部の監督からも「お前は東大を目指しているんだから、陸上競技は辞めて学業に専念したほうがいい」といわれる始末。
しかし、全国大会出場という夢をあきらめられなかった松本さんは、退部ではなく休部扱いにしてもらい、しばらく練習を休むことに。
その間は筋トレや補強運動も一切せず。しばらくすると「また走りたい」という気持ちが盛り上がってきて、カラダの内側から湧き上がる感覚にしたがって気楽に走り始めてみたとのこと。すると、日に日に走る楽しみがこみ上げてきたため、部活に復帰。
すると結果はみるみる良くなり、高校3年生になってから10000mで29分35秒という当時の全国高校ランキングトップ10に入る好成績記録を叩き出しました。
このようにスランプに陥っていたり、故障したときこそ、一度競技と距離を置き、何もせずに自分の中にある気持ちが湧き上がってくるのを待つのも、自分のカラダとの対話のひとつの形なのかもしれません。
マラソンで速くなる方法②練習に柔軟性(幅)を持たせる
二つ目は「練習に柔軟性(幅)を持たせる」です。
先程の自分のカラダと対話すると関連していますが、練習メニューを絶対視することなく、常に練習では幅を持たせておくおことが重要です。
と、松本さんはアドバイスをくれます。
練習メニューとは机上で組み立てたアベレージ(平均値)のようなもの。いいときも悪いときもある。その平均値がいわゆる練習メニューだと考えるのです。
この繰り返しが試行錯誤として、経験値の蓄積に繋がり、練習をより最適化できる秘訣だとも指摘します。
またその時に重要な心構えこそ。これです。
練習を7割くらいの力でこなすこと
です。
この7割くらいの余力というのがキーワードです。
フルマラソンは長い距離を走ります。よってレース本番でも常に全力で走るわけではありません。7割くらいの力でどこまで押していけるかが、マラソンでの目標達成の肝。
その「7割くらいの力の底上げこそ、練習の目的であり、この7割という考え方のほうが絶対に伸びる」と松本さんは豪語しています。
だからこそ、7割という数字、余力が大切なのです。
また、それがひいては故障の予防にも繋がります。
マラソンで速くなる方法③モチベーションを高く保つ
三つ目、モチベーションを高く保つです。
これはそのまま言葉通りですが、ここでも最初の言葉。自分の頭で考えろ!がキーワードとなってきます。つまり、主体的に自分の頭で考えた方が誰かにやらされるよりモチベーション高くトレーニングできるということです。
そして、モチベーションを高く保つ秘訣、質の高い練習が出来る秘訣として、練習パートナーの存在も指摘しています。
松本さんはこう豪語します。
市民ランナーでもポイント練習はパートナーがいたほうが絶対にいい
もちろん松本さんにも練習パートナーとして、後輩の東大生ランナーやあの元公務員ランナー、現在はプロに転向した川内優輝さんがいました。
月2回だけでもパートナーと走る日を決めて、そのポイント練習でしっかりと頑張れるように、他の日はコンディションを落とさないようにつなぎ練習をする。そのようなメリハリのあるトレーニングも松本さんはおすすめしています。
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【具体例】実際のマラソン練習メニュー
では、あくまで参考程度に実際の松本さんの練習メニューを見ていきましょう。
松本さんの基本的なメニューとして、ポイント練習は週2回です。この二つがトレーニングの軸になります。
ひとつは平日のインターバル走もしくはペース走。ふたつ目は週末の距離走です。
一つ目のインターバル走の基本は1000m×7本、または400m×15本です。
このときの1kmの設定ペースは3:00/kmを切るくらい、400mでは70秒(2:55/kmペース)つなぎジョグは200mを50~55秒くらいで回していたとのことです。
もちろんこれが先程指摘した7割のペースとのことです。
さすがにこれは異次元なので、サブ4・サブ3.5・サブ3を狙うランナーにはこのようにアドバイスをくれます。
【具体例】サブ4・サブ3.5・サブ3を狙う市民ランナー向けのインターバル練習
1000mのインターバル走の設定ペースは、
サブ3.5狙いなら1キロ4分30秒ペースの80秒つなぎ
サブ3狙いなら1キロ3分55秒ペースの70秒つなぎ
が目安となります。400mはそれぞれ、それより2秒(1キロ換算で5秒)くらい速いペースとなります。
これらのメニューを7割の余力でこなせるようになれば、それぞれのタイムに見合った走力の獲得に繋がります。
ペース走としてはレースに近いスピードで8000m前後+動き作りとしての1000mを基本としています。
次にポイント練習二つ目の週末の距離走です。
このメニューは20~30kmと長い距離を走るか、シーズン中であれば練習代わりにさまざまな距離のレースを入れます。
この距離走はレースペースより遅く走ります。ここでも7割の余力というのがキーワードです。
サブ3・サブ3.5・サブ4を目指す市民ランナーに向けてのアドバイスとしては、こうです。
5分/kmのペースのサブ3.5の距離走の設定ペースは5分15~20秒
4分15秒/kmペースのサブ3の設定ペースは4分30秒
が目安です。
また、距離走のコツとしては、
です。
走っている中で自分の身体と対話しつつ、体調に合わせてペースを上げていくことで、ビルドアップ走的なトレーニングにもなり、質の高い練習になります。
その他の日は60分か90分のジョギングでつなぐだけです。松本さんのメニューに基本的に休息日はありません。また、サブ3.5やサブ3を狙ったりする中・上級者ランナーには、悪い動きが身につくので、LSDは不要だとも言っています。
だからこそ、ジョギングペースも具体的に提示してくれます。
松本さんのジョグペースは4分30~5分/kmくらいですが、
サブ3.5を狙うランナーなら1キロ6分/km
サブ3を狙うランナーなら1キロ5分30秒/km
くらいの速すぎず遅すぎずのペースを目安にジョギングを
と具体的にアドバイスをくれます。
フルマラソンでサブスリーを目指すにはどれくらいの走力が必要なのか?
多くのランナーが目指す高み、それがフルマラソン3時間切り、通称サブスリー
このサブスリーを狙うなら、どれくらいの走力が必要なのか?
松本さんの答え。
もしサブ3を目指すランナーであれば、ハーフマラソンを1時間26分(4:05/kmペース)、5000mなら19分30秒(3:54/kmペース)で走る力があれば十分とのことです。
みなさんも是非、これらの情報を参考にしつつも、自分の頭で考え、サブ4、サブ3に向けてトレーニングしてみてください。またレース本番ではペースメーカーを最大限に利用することで、目標としたタイムを達成できる可能性が上がるかもしれません。
今回はあくまで自分の言葉で簡単にまとめただけなので、少しでも気になった方は是非、本書をお取り下さい。
【禁断の実験】ランニングメソッドのタブー 本当に速く怪我なく走れるのか?
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