みなさんどうも、こんにちは!
僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。
今回はそんな疑問に答えるマラソンのコツをあの伝説のマラソン監督の言葉から紐解こうと思います。
その監督こそ、有森裕子選手、高橋尚子選手らメダリストを育てたマラソン指導者の第一人者。小出義雄監督です。
マラソンをはじめた方なら大会で完走したい。出来ればフルマラソン4時間切り、通称サブ4を達成したい。そんな願いに答える小出監督流マラソン攻略方法。
僕は「誰でも達成できる」とよく言っています。4時間は必ず切れます
と豪語するその中身をこの本。
「30キロ過ぎで一番速く走るマラソンサブ4・サブ3を達成する練習法」から見ていきたいと思います。ランニング初心者はもちろんサブ4を目指すランナーまで自己ベストを更新できるマラソンの極意がわかる。
是非、最後までご覧ください!
目次
30キロ過ぎで一番速く走るマラソンサブ4を達成する練習法
ここにひとりのランナーがいます。
彼の名前は國分さん。37歳の男性でマラソン歴は11年。そんな彼は11年かけてサブ4を達成しました。
こう聞くと、
サブ4はそんなにハードルが高いのか?
と思いますが、これにはちゃんとした理由があります。國分さんがこんなにも時間がかかってしまった理由。それは少し太っていたことでした。長い間、体重が85キロ以上あったとのこと。
これでは4時間以上かかっていたとしても不思議ではありません。
フルマラソンサブ4達成に不可欠なダイエット
マラソン練習でまず行うこと。それはある程度の減量です。
なぜ減量が大切かと言うと、体重が重ければ重いほどタイムが遅くなるのは言うまでもなく、ケガのリスクが跳ね上がるからです。
着地時には体重の3倍以上の衝撃が体、つまり膝や股関節を襲います。よって、ケガを予防するという観点からまずは痩せる必要があるのです。
よって、小出監督はこう指摘しています。
サブ4は誰でも達成できますが、太っている人だけは難しいんです
しかし、最初からあきらめてはいけません。小出監督が伝えたいことはまずは準備がいるということ。
そこで、監督はこのような例を上げ、楽しく減量しつつ脚や心肺機能をつくるアドバイスをくれます。
それが高橋尚子選手が現役時代に実際に取り入れていた減量方法、山歩き、登山です。
【初心者ランナーにこそおすすめ】なぜトレイルランで足が速くなるのか?
ちなみに
無理なダイエットは禁物なので、2カ月くらいかけて脂肪を取り、ジョギングができる体と脚をつくればいいでしょう
と具体的なアドバイスもくれます。
ということで、体を定期的に動かしつつ、2カ月くらいかけて体重を減らし、ケガのリスクを下げることで小出監督のあの言葉。
「サブ4は誰でも達成できます」という言葉が現実味を帯びてきます。
そして、それこそが一番最初に言った
マラソンには、実力に関係なく自己ベストを更新するためのコツがある
という言葉のコツの部分にも繋がります。
小出義雄監督が教えるマラソンサブ4達成するコツ
小出監督はこう言っています。
レースでいい記録を出したければ、前半から頑張ってはダメです。はじめはゆっくりいって、だんだんスピードを上げていく。一番速いペースになるのは30キロ過ぎ。それがいいタイムを出すコツなんです。
この本のタイトルにもある通り、キーワードとなるのは、「後半型」の走り。
この後半型の走りの良さはさきほどの11年かけてサブ4を達成した國分さんの言葉にこそ見て取れると僕は思います。
彼はこう言っています。
前半自重したお陰で、この5キロ、30キロから35キロ地点で約400人のランナーを抜くことができました。しかも、誰ひとりにも抜かれていなかったと思います。
これだけのランナーを一気に抜く感覚が、どんなに気持ちよかったことか!今までのフルマラソンでは逆に抜かれる立場だったので、感動もひとしおです。
42.195kmはとてつもなく長く、途中でつらいと感じる方も多いと思います。
特にしっかり練習をしていない場合、前半につっこみ過ぎると後半は地獄を見て、2度と走りたくないと思うほどです。
いかに楽しいマラソンをするのか?言葉を換えると、いかにつらくないマラソンをするのか?
想像してみてください。
後半のつらい区間にたくさんのランナーをごぼう抜きしたときの気持ちを。この体験は後半型の走りにしかできません。
よって、重要なのは前半に突っ込んでタイムの貯金をつくることではなく、前半に抑えてタイムではなく体力の貯金をつくる。
たとえ前半でタイムを貯金したとしても、足がとまってしまったら、その何倍ものタイムを吐き出すことになる。そして一番最悪なのが、苦しいマラソンになってしまう。
よって前半のペースを抑えて体力の貯金をつくり、後半のみんなが苦しむ30キロ以降でペースを上げられるような戦略的なレース運びをする。
これが小出監督流のマラソン攻略法です。
そしてこの考え方にはひとつの思いが存在しています。
それが、完走です。
小出監督はこう言っています。
初心者でも上級者でも、大切なのはまずは42.195キロを完走できる走りをすること。それを高い次元で行うのが後半型という走り方であり、マラソンに一番適した走り方なんです。
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フルマラソンサブ4を達成できない理由
フルマラソン完走やサブ4を達成できない理由で言えば、ひとつ明白なことがあります。
それは呼吸が苦しくなったせいではないということ。極端にペースが落ちたり、歩いたりするのは、呼吸が原因ではなく、脚が動かなくなったとき。つまり低血糖やケガ等を除くと、ほとんどが脚の疲労です。
よって、サブ4を目指すランナーに必要なのは、脚をつくること。42.195キロを走り切れる脚をつくることが、サブ4達成の練習テーマになります。
小出監督がサブ4は誰でも達成できると言ったのは、スピードよりこの脚を鍛えるほうをがんばるだけで十分だからなのです。
つまりサブ4を達成したいランナーは次の2つのキーワードを軸に練習をしてください。
②長い距離に耐えられる脚をつくる
このふたつ。
では具体的に何をやったらいいのか説明していきます。
フルマラソンサブ4達成に必要な5つのルール
フルマラソンサブ4達成の練習メニューをつくるのに必要な5つのルール
②平日の練習時間はだいたい60分。うち1日はポイント練習日にする
③土日はともにポイント練習日。うち1日は長い距離を走る
④3ヵ月のうち、最初の10週を通常練習、最後の3週を調整練習の期間とする
⑤通常練習の10週間は2週ごとに強度を強め、逆に調整練習の3週間は1週ごとに強度を弱める
では次に必要なことは、どれくらいのスピードが求められているのか?
これを把握しなければいけません。
サブ4達成のために最低限必要なスピードは、1キロ5分40秒ペース(5キロ28分20秒ペース)です。これがマラソンサブ4の基準になるペース。
具体的には今から紹介するようなレースプランを可能とする脚をつくっていきます。
レースプランはこれです。
15~30キロは基準タイムの「1キロ5分40秒」で走る
30キロ~ゴールは基準タイムより10秒速い「1キロ5分30秒」で走る
このプラン通りにいけば3時間59分35秒でゴール出来ます。
よって、このスピードに耐えられる脚は最低限必要。
ということで、走り込むだけでOKと言いましたが、だらだらとペースにこだわらず長い距離を走り込むだけではなく、ポイントは、練習で基準タイムより速いスピードを身につけること。
サブ4では5分30秒ペースで走れるようにすることも大切になってきます。
だからこそ、たとえ20キロ走であっても最後の1~2キロはビルドアップのように全力走で終わる。そうやって、20キロというトータル距離で脚をつくり、さらに最後の全力走でスピードを強化していく。
フルマラソンサブ4達成に必要な練習メニュー
では、サブ4を達成するための期間を3ヵ月と設定した場合、実際にどのようなメニューを行うのか?
その期間中に行う具体的な練習メニューは以下の5つ。
②ジョギング
③ビルドアップ
④タイムトライアル
⑤長く走る(ロング走)
この5つです。
それぞれの週での通常練習、月曜日から日曜日までの具体的なトレーニング方法はこのような感じです。
※注意※
以下のメニューすべてに小出監督の細かいアドバイスや有益なチェックポイントがあるので、是非本書をご確認ください。調整練習もポイント練習だけを抜き出しましたが、本書では全て具体的なメニューが提示されています。
【サブ4:通常練習1~2週目(p53)】
火:ジョギング30~40分(ゆっくり)
水:ビルドアップ10km
木:ジョギング30~40分(ゆっくり)
金:休み(またはジョギング20~30分)
土:タイムトライアル5km
日:長く走る15~20km(スタートはゆっくり、最後1~2km速く)
【サブ4:通常練習3~4週目(p55)】
火:ジョギング30~60分(ゆっくり気持ちよく)
水:ビルドアップ60分(10km以上走る)
木:ジョギング30~40分(ゆっくり)
金:休み(またはジョギング20~30分)
土:タイムトライアル5km+3km
日:長く走る20~25km(スタートはゆっくり、最後5km速く)
【サブ4:通常練習5~6週目(p57)】
火:ジョギング30~60分(ゆっくり気持ちよく)
水:ビルドアップ60分(先週よりも追い込む)
木:休み
金:ジョギング30~40分
土:タイムトライアル5km×2回
日:長く走る20~25km
【サブ4:通常練習7~8週目(p59)】
火:ジョギング30~60分(気持ちよく)
水:ビルドアップ60分(スタートから速め、後半も追い込む)
木:休み
金:休み(またはジョギング20~30分)
土:タイムトライアル5km×2~3回(または10km×1回)
日:長く走る25~30km(気持ちいい平均ペースで)
【サブ4:通常練習9~10週目(p61)】
火:休み
水:ビルドアップ60分(スタートから飛ばしていく)
木:休み
金:ジョギング30~50分
土:タイムトライアル5km×2~3回(または15km×1回)
日:ビルドアップ25~30km(レースのようにがんばる)
この3ヵ月で一番きついのは11週目です。ここがピーク。
この11週目がこれまでの通常練習の成果を確認する週ともいえ、がっつりと走り込むことになります。
人によっては「レースの3週前にそんな走って大丈夫?」と思うかもしれませんが、3週間もあれば疲れがレース当日に残ることはありません。むしろ、ここで最後の大きな刺激を脚と心肺にきちんと与えておくと、後々の練習が楽になります。
そしてそのまま調整期へ突入していきます。
フルマラソンサブ4達成のための調整期・コンディション調整
では、これからフルマラソンサブ4達成までの3週間の調整期で目指す体の状態を2つあげておきます。
②レース当日に「重い」と感じる脚をつくり、後半型の走りをしやすい体にする
この2つです。
この調整期間で大切なのことがポイント練習、つまりきつい練習です。疲労はある程度抜きますが、何もせずに軽く走ってばかりだと、せっかく積み重ねた脚力が衰えていきます。
大切なことは回数や強度を減らしながら、筋力が落ちないように負荷をかけ続けていく。つまり、疲れを抜くことよりも、筋力を落とさないことに気を配ります。
これが一つ目のキーワードです。
そして、フルマラソンサブ4達成のコンディション調整2つ目
それがレース3日前のポイント練習、ペース走5~8キロ。このときのペースも出来れば1キロ5分30秒より速く走ります。この練習によってあえて、疲労を溜めます。
それが、後半型の走りに必要な前半を抑えるという戦略の成功確率を上げるためです。この刺激を入れることにより、スタートラインに立ったときに若干脚が重いはずです。
だからこそ、前半にスピード上げて、飛ばすことができない。
疲労が抜けた軽い脚は、知らず知らずのうちにスピードが出て前半からつっこんでしまう可能性があるため、あえて疲労を少し残した重い脚を作っておく。しかし、地脚はできているため、そこまでパフォーマンスに影響は出ません。
これが後半型の走りをするための戦略的コンディショニング。
【サブ4:調整練習11~13週目(ポイント練習のみ抜粋)】
15日前:ペース走20~30km(キロ5分30秒ペース)
11日前:タイムトライアル5km×1~2回
8日前:ペース走15~20km(キロ5分30秒ペース)
3日前:ペース走5~8km
レース当日42.195km
様々な事情で消化できないことも多々あると思います。だからこそ、小出監督はこう言っています。
10キロと書いたものが7キロになっても、それでサブ4が達成できないことはありません。1日走らない日があってもそれは同じ。1週間だって大丈夫。休むべきときは休む。
重要なのは楽しむこと。
マラソン大会に出られること、それを楽しんでください。3ヵ月間の練習を始めた最初の日から、大会でゴールする瞬間までです。
サブ4が達成できれば、マラソンがもっと好きになるはずです。
マラソンで失敗しないために大切なことはひとつだけ。常に後半にどう走るのかを考えておくこと。大切なのは「タイムの貯金」より「体力の貯金」。
そのための後半型の走りを身につけるために練習していきましょう。
今回はあくまで簡単にかみ砕き、まとめただけなので、少しでも気になった方は是非、本書をお取り下さい。
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