【ケトジェニック入門】ケトン体と運動の秘密

速く走るための方法を考える

みなさん、どうもこんにちは!

僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。

再現性。

僕が最も重視しているトレーニングの考え方。

今回お話するのは「不可能を可能にする」具体的な方法です。

僕はスポーツの才能や経験が皆無であり、マイナスからのスタートだったため、周りが簡単に出来ることが全く出来ませんでした。
そんな状況の中でひたすら自分の頭で考え、ひとり練習を積み重ねトライアスロン日本代表になりました

そんな僕がたどり着いた不可能を可能にする方法。

究極の再現性を追求した結果、行きついたのが生理学でした。

後述する腸内フローラを活用したコンディショニングもそんな生理学的視点にたった僕の考えです。

これから僕がお話することは、あなたの価値観を180度変えるパラダイムシフトのような試みです。

パラダイムシフト!?

僕が目指していた日本代表という場所は能力の足りない僕が周りのライバルと同じ速度・歩幅で進んでも絶対に到達できませんでした。

では、諦めてしまうのか?

いや、誰も進んでいない道を見つけ、進めばいいのです。

そんな新しい道を進んだ結果、僕は社会人として働きながら5年という短い期間で、目指していた場所に立つことが出来ました。

なぜこんな運動素人の僕が日本代表になれたのか?

今までの価値観を変える。そんな常識破りの方法をお伝えします。

是非、最後までお楽しみください。

糖質という足かせを外した先

congerdesign / Pixabay

想像してみてください。

知らないうちに誰もが足かせをされていたら?

その足かせを外すことが出来れば、自分だけ人より一歩前へ進める。

そんな足かせこそ、「糖質」だったとしたら。

なぜこんな突拍子もないことを言うのか?

それは母親のお腹の中。

僕ら人類が生まれてくる過程で使用されているメインエネルギーは糖質ではなく、ケトン体であるから。

人間の体こそ、この世で最も合理的にかつ精密に計算しつくされています。

そんな計算しつくされた体が一番エネルギーを必要とする出産で、なぜ糖質を使用しないのか?

乳幼児のメインエネルギーはケトン体!

その意味するところ。僕の見つけた道。

ケトン体エンジン

人類が本来持っていたメインエンジン

このケトン体エンジンを起動させることで、常識では考えられないエネルギー効率を実現する。

これこそが誰も進んでいない道。僕が進んだ道でした。

千日回峰行とは

4144132 / Pixabay

この考えのきっかけが「千日回峰行」という日本で最も過酷な修行です。

千日回峰行??

千日回峰行とは足かけ9年掛け、年間120日(約4ヶ月)に渡り、毎日48kmの険しい山道を走破する(※大峯)。

これを雨の日であろうが、風の日であろうが、台風の日であろうが、熱が出てしんどい日であろうが、休みなく毎日行うものです。もちろん現代のような計算しつくされた補給食なんて携行していません。精進料理と呼ばれる質素な食事を基本として活動します。

この毎日のエクストリームトレイルランを走破した後に、堂入り(四無行)と呼ばれる最も過酷な修行に入ります。

その修行の内容が9日間に渡り、一切の食事、水を断ち、一睡も眠らず、ましてや横にならず、お経を唱え続けるというものです。

9日間、食べず、飲まず、眠らず、横にならず、お経をひたすら唱え続ける(四無行)

そして生きて帰ってきます。

もし現代のAIがこの環境下でシミュレーションを行えば、はじき出される答えは「死」、もしくはそれに類する言葉だと思います。

なぜこんな人間離れしたことが可能なのか?

ケトン体とは

OpenClipart-Vectors / Pixabay

人間離れした荒行を達成できるエネルギーはどこから来てる?

その秘密のひとつがケトン体をメインエネルギーにしたケトン体代謝だと僕は考えました。

現在の常識。それは、いわば糖質エンジン

糖質をメインエネルギーにした代謝です。

運動時は糖分を摂取しましょう!

さまざまな指導者や医者は声を張り上げ、糖質を摂れと叫びます。

マラソンなどの持久系スポーツにこそ糖質はかかせないと。

「この常識を覆してみよう」という実験的な試みこそ、僕が行ったことです。

ケトン体とはいったい何?

人類が古来よりDNAに刻み込んできた脂肪酸を材料に肝臓で作り出されるエネルギー源です。古くから飢餓状態にある場合に多く産生されることで有名です。

順天堂大学の白澤卓二教授はこう指摘します。

ケトン体はグルコース(糖質)と比べATP(エネルギー)産生比率が25%も高い、つまり燃費効率が著しく良いということがわかっています

と。

さらに、

赤ちゃんがお腹の中にいるとき、全員がケトン体をメインに代謝するケトン体人間である。

そんな歴史的な発見を宗田(むねた)マタニティクリニック院長の宗田哲男(むねたてつお)医師が発見しました。

なぜ赤ちゃんは糖質ではなくケトン体をエネルギー源としているのか?

この事実が意味することこそ。

古来より人間のメインエネルギーがケトン体であったという真実です。

現在はどこでも糖質を簡単に安価で手に入れることが出来ます。

だからこそサブエネルギーであった糖質が、いつの間にかメインエネルギーに置き換わっていた。

本来、人間は長時間走り続けることで狩りをしていた。

とBORNTORUNの著者であるジャーナリストのマクドーガルは指摘しています。

>>なぜ人類は走るのか? BORN TO RUN 走るために生まれた

そのような長時間運動に耐えられる最も合理的で機能的なエネルギー源こそがケトン体であり、

だからこそ進化の過程であえて人類は糖質ではなく、ケトン体をメインエネルギーとするエンジンを手に入れたとするなら?

現在の糖質メインのエンジンこそ、実は稼働率が悪く、本来人間が持っている持久力を引き出せずにいるのなら?

これが僕が指摘した足かせの意味です。

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最強のケトジェニックの考え方

RitaE / Pixabay

この糖質の足かせを外した先にあるDNAに刻まれた人間の本来的な持久力を探求する

これが千日回峰行をきっかけとした僕の試みです。

糖質の大きなデメリット

それは血糖値の急上昇乱高下(いわゆる血糖値スパイク)によって起こる体の変化

集中力が低下したり、疲労感がましたり、眠気が襲って来たりと「ここぞ!」いう時に力を発揮できなくなることです。
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伝説のテニスプレーヤー、ノバクジョコビッチも自身の著書、「ジョコビッチの生まれ変わる食事」で指摘しているように、グレインブレイン(通称穀粒脳)という糖質による思考に霧が掛かる状態を生み出すことにも繋がります。

さらに最初に指摘したようにエネルギー効率の部分でもケトン体のほうがはるかに優れています

ここで聞かれる反論として、

ケトン体の最大のデメリットこそケトアシドーシスじゃないか!

と指摘するかたもいると思います。

ケトアシドーシスとは体内が酸性に傾くことで引き起こされる数々の障害のことです。

であるなら、実際に調べてみてください。

産婦人科医ならガスリー検査の際に「プレシジョンエクシードβ-ケトン測定電極」を使用すれば、一滴の血液で簡単に調べることが出来ます

きっと新生児のケトン体濃度は医者が「ケトアシドーシスだ!」と騒ぐレベルで高いことが数値として現れるはずです。

(ケト)アシドーシスだ!危険だ!

これは全人類がそうなんです。あなたも生まれた時はケトン体人間だったのです。

つまり、ケトン体自体はもともとカラダには害を与えないということです。

血糖値と勘違いしないでください。数値が高くても健康には問題ありません。

しかし、千日回峰行の究極的な過度な運動と堂入りなどの究極的な食事制限は命の危機がありますので、そこだけは注意してください。

僕が提案するのは修行ではありません!
代謝変換だけです。よって気楽に行えます

僕は再現性を最も重視しています。

つまり誰でも簡単に実施出来、同じ結果を得られること。これが重要です。

では、具体的にケトン体をメインエンジンにする計画(通称:ケトン体補完計画)のやり方を見ていきます。

やり方は至ってシンプルで簡単。糖質を減らした食事をするだけです。

まず前提として、食事量は気にせず遠慮なく食べてください

お腹が減ったときは間食もOKです。

食事「変更」と食事「制限」は全くの別物です。そこだけはちゃんと理解してください。

ケトン体補完計画の目的は完全なケトン体人間になることではありません。ケトン体をメインエネルギーとするケトン体エンジンを作ることです。

メインエンジンとサブエンジンを取り換えるイメージです。

よって、糖質ゼロの食事でサブエンジンを捨てることではありません。糖質も少しは摂取してください

ケトジェニック体験談(口コミ)

PublicDomainPictures / Pixabay

ここから簿記が実践したケトジェニックの経験談をお話します。

僕は「ケトン体補完計画」で一度、大失敗をしました。

失敗理由は2つ

①ケトン体のみをエネルギー源として体を作ろうと思ってしまった。
②早い段階で糖質をほとんどカットしてしまった。

ケトジェニック失敗理由①

僕はケトン体のみをエネルギー源として体を作ろうと思っていました。

つまりサブエンジンの糖質を完全に捨てた計画だったのです。

だからこそ、失敗しました。

ケトン体だけに固執せず、サブエンジンの調子も整えることが重要です。

つまり糖質も摂取してください。

特にたんぱく質を吸収するときに糖質は協力的な働きをしてくれます

もしアスリートを目指すなら「完全な糖質ゼロ」はおすすめしません。

ケトジェニック失敗理由②

早い段階で糖質をほとんどカットしてしまった。

何事も徐々にスモールステップで実施してください。頭でわかっていても、僕は早い段階で糖質をほとんどカットし、痛い目を見ました。

ケトジェニックのロードマップ(ケトン体補完計画)

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そんな失敗から学び、改良したケトン体補完計画のロードマップを示します。

ステップ1断食
ステップ2 糖質を抜く食事
ステップ3 ケトン体測定・評価この3ステップを繰り返します。

より具体的に

ステップ1 1日だけ断食
ステップ2 糖質を晩だけ抜く(3食中1食は糖質ゼロにする)
ステップ3 週単位でケトン体測定(ケトンチェッカー・ケトスティックスを使用)・評価
ステップ1’ 1日だけ断食(プチ断食でも可)
ステップ2’ 糖質を晩・昼2食抜く(3食中2食は糖質ゼロにする)
ステップ3’ 週単位でケトン体測定(ケトンチェッカー・ケトスティックスを使用)・評価

ケトジェニックの始め方

まずは1日だけ断食をしてください。その際は水をたくさん飲んでください

これで体を一度リセットするイメージです。

空腹感こそ、糖質を欲している体の声なので、良く聞いてください。

多くの競技で日本を代表する選手は全員、体の声に耳を傾ける術(すべ)を持っています。

この機会に一度、体の発する声にじっくりと向き合うことが重要です。

これがメンタルを調整する瞑想(いわゆるマインドフルネス)の本質です。

そして、食事量は変えずに1日の食事の中で1食だけ糖質を抜いてください。

すると、徐々にケトン体濃度が上昇してきます。

ケトン体の測定方法(ケトジェニックの評価)

stevepb / Pixabay

ケトン体ブレスチェッカーケトスティクス(ケトン体評価ペーパー)を使用します。

1日の食事で糖質を1食だけ抜いて、その食事形態に慣れた状態、尚且つケトン体濃度の上昇がとまる(いわゆるプラトー状態)になれば、次の段階にあがる合図です。

プチ断食もしくは断食を行います。絶対に無理をしないでください。

僕は千日回峰行からヒントを得て、代謝変換のより強い意識の切り替えと腸内フローラの最適化を目指して「断食」を取り入れています。

断食はあくまで個人的な方法論ですので、こだわる必要はありません。

ケトジェニック最終段階

PublicDomainPictures / Pixabay

断食後の食事より1日の食事中、2食は糖質を抜いてください

これによりケトン体濃度がさらに上がり、ケトン体をメインエネルギーとして使用するケトン体エンジンを完全起動できます。

運動をしない方は完全に糖質を抜いても健康的な生活を送れると思いますし、実際に送っている人も多数います。

ケトン体エンジンがちゃんと起動しているかは、さきほど言ったケトン体チェッカーやケトスティックスで簡単に確認出来ます。

糖質制限やケトジェニックダイエットでの体重減少はあくまでおまけです。糖質制限やケトジェニックの肝は代謝変換にあります。

よって、最初のきっかけは体重減少だったかもしれませんが、最終的には体重減少ではなく代謝変換に焦点を当てているため、健康的な生活を送れると考えられます。

しかし、マラソンなど持久系スポーツをしているアスリートには糖質を完全に抜くことはおすすめしません。

少なくとも僕の体はそうでした。あくまで、メインエンジンをケトン体、サブエンジンを糖質というイメージが大切です。

また、このケトン体補完計画と同時進行で腸内コンディショニングを行うことで、より本質的に代謝変換を行えると僕は感じています

千日回峰行はケトン体代謝だけでは達成出来ません。その他の要素も関係しています。そのひとつが腸内細菌(腸内フローラ)であると僕は仮説を立てました。

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ハーバード大学医学部で教鞭をとっているジョン・レイティもGO WILD野生の体を取り戻せ!という書籍で腸内細菌について言及しています。

そんな腸内コンディショニング仮説はこちらをご参照ください。きっと役に立つはずです。

>>これで!?腸内のコンディショニング調整でパフォーマンスアップ

さいごに

geralt / Pixabay

この最強のケトジェニック「ケトン体補完計画」は僕の仮説でしかありません。

完璧を求めると失敗します。僕は失敗しました。無理だけは絶対に禁物です。くれぐれも実験という位置付けで、楽しく気楽に行ってください。

すると、糖質の足かせが外れ、驚異的な持久力を得ることが出来るかもしれません。

ケトン体補完計画

これこそ、僕が社会人になってから5年という短い期間でトライアスロン日本代表になった秘密のひとつです。

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