みなさん、どうもこんにちは!
僕は元帰宅部の本気【The VO2 MAX RUN】というYOUTUBEチャンネルでランニング・マラソン情報を発信をしている市民ランナーです。
それが為末大選手のベストセラー
著者は為末大(ためすえだい)選手。
陸上競技男子400mハードル、ふたつの世界選手権で銅メダルを獲得。陸上トラック種目の世界大会で日本人としての初のメダル獲得者。日本代表としてオリンピック3大会に出場。
~この本が売れ続けている理由~
それはスポーツに関係ない人にとっても心に響くから。
今回はトライアスロン日本代表である僕が実体験をもとにそんな背中を押してくれるスポーツ書籍を解説します。
そんな力を身に付けることで強くなれる。結果を残す。
それではお楽しみください。
目次
メンタルと諦める力
一言でいうと、『人生を軽やかに生きる力』です。
為末選手は言っています。
「成功という執着や今という執着から離れることで、人生が軽やかになる」
成功や今という執着から解放される生き方。
それこそが『諦める力』です。
これを聞くと何か宗教臭く聞こえるかもしれませんが、
為末選手は
自分の競技人生を振り返って、選手としての自信の核となっているものは勝った経験ではなく、負けを受け入れ、負けにふてぶてしくなった経験
だと言っています。
負けない工夫より負けたくらいで傷つかない経験
為末選手はこれが強さの秘訣だと言っています。
だから僕は数多くのレースに出場しました。
などなど
レースの中で速い選手を目の当たりにし負けることで、自分の今の力を改めて客観視出来ます。
為末さんは言っています。
多くの人は手段を諦めることが諦めだと思っている。だが、目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいいのではないだろうか?
為末さんの夢はメダリストでした。
現状や自分自身の力を客観的に把握して、
果たして陸上競技の花形100m走という強豪ひしめく舞台でこの夢は実現可能なのだろうか?
可能性が限りなくゼロに近い夢を現実的な目標に落とし込む。それこそ、100m走という競技から400mハードルに転向したきっかけでした。
夢と目標は違います。願望ではなく実現可能性という冷静な目で決断を下す。
僕はマラソンのみ、自転車競技のみ、競泳のみで勝つ可能性はありません。だからこそ、実現可能性のあるトライアスロンを選び、アマチュアの日本代表になりました。
もし何かを達成したいのであれば、実現可能性を考え、こだわりを捨て、縦横無尽に手段を変えていく。これが諦めることの本質であると為末さんは指摘しています。
メンタルを鍛える『勝負の鉄則』
「勝負の鉄則」
それは自分が強みを持っている分野で、より競争の激しくないところで戦うことです。
競争に勝てないのは根性が足りない。だから負ける。それは弱いということ(建前)
しかし、多くの人は「競争を勝ち抜いていく覚悟」がないんだと批判されることにおびえてビクビクしています。
選手の強みや才能が発揮できる場所などお構いなしで、「競争を勝ち抜いていけ!」という言葉を使いたがる人は特にそのような恐怖心を持っています。
根性が足りない・弱いと批判されたらどうしよう~(本音)
もちろんこれは自分自身にも当てはまります。
この恐怖心の原因こそ、自分を客観的に把握できていないからだと為末選手は指摘します。
この勝負の鉄則に則った結果、為末選手は400mハードルで世界3位になりました。
僕もトライアスロン世界選手権に出場出来ました。
よって為末選手が考える戦略とは、
つまり、努力は諦めとセットで考えるべきだと言っています。
同じ努力量でより大きな結果が得られるそんな分野で努力する。それこそが戦略であると述べています。
メンタルを鍛える!「希望」と「願望」の切り分け
今まで一生懸命やってきたし、続けていれば希望はある
この考えは危ないと為末選手は言っています。
犠牲と成功は天秤には掛かっていません。
成功者が苦労して犠牲を払っているのではなく、運が良かったり要領が良かったりして成功しているほうが実は多い。これこそ、僕たちのいる世界の残酷な現実です。
だからこそ為末選手は言っています。
何一つ諦めないことは立ち止まっていることに等しい
進みたい道が複数ある場合。ひとつの道に進めば、必然的に他の道は閉じてしまう。
諦めることが実は前進することを意味しています。
僕はマラソン、自転車競技、競泳などひとつの競技だけを極めることを諦めました。
指導者や周りの人間はこんな言葉を投げかけます。
もう少しで成功するから、諦めずにがんばろう
せっかくここまでやってきたんだから、諦めずにがんばろう
「出来そう」と「こうなったらいいな」は大きく違います。
「出来そう」という希望
「こうなったらいいな」という願望
この「希望」と「願望」を混同する人が多いと為末選手は指摘しています。
実感や成績の伴わない「願望」を取れば、成功の二文字は陰を潜めてしまいます。
日頃から出来そうという「希望」とこうなったらいいなという「願望」との違いを客観的に見極める意識を持っておくことを為末選手はおすすめしています。
僕がタイムや心拍数、運動強度などの数値にこだわるのもこうなったらいいなという願望ではなく出来そうという希望を見たいからです。
憧れの罠から抜け出す~凡人のメンタルハック~
意外と多くの人が陥りがちな罠。それが「憧れの罠」です。
為末選手は指摘します。
400mの選手が100mの選手のイメージで練習を続けることで、自分の短所を埋めるつもりが長所を丸ごと削り取っている
そんなことはないと否定する人が多いですが、実はこういうことが往々にして起こっています。
自分の憧れや理想は自分の達成したい結果の延長線上にあるのか?
その見極めを改めて考えてみましょう。
当たり前ですが、努力なしに成功を手にすることはできません。
ただ、人によっては努力が喜びに感じられる場所と努力が苦痛にしか感じられない場所が存在します。
苦痛の中で努力を積み重ねると「がんばった」という感覚が強くなり、それが心の支えになります。
しかし、その苦痛の中でのがんばったという満足感と成果は別物なので、そこはしっかりと切り離して考えましょう。
凡人がトップレベルに行く方法
それは場に染まることです。
こんなの常識でしょう!!
トップレベルの人の「こんなの常識でしょ」という場に染まる。そのために、ハイレベルな集団にあえて足を踏み入れ、その常識を吸収する。これが自分の能力を最大限に引き出す近道であると為末選手は指摘しています。
諦めることは逃げることと違う~メンタルを鍛える~
この言葉は真実であり、多くの人間を勇気づけます。しかし、この言葉はあくまで選ばれた少数派の言葉にすぎません。
その陰には成功しなかった数多くの人生が隠れています。
だからこそ為末選手は僕たちに言います。
続けることそのものが目的でないのなら、意識してでも現在の自分に対するネガティブな情報を入れなければならない
「この先に進んでも成功するのは無理だよ」そのような現実の声に耳を傾ける。
もしそのような声が数多く聞こえたならば、違う分野にシフトすることも十分にありなのかもしれません。
諦めることを「逃げること」として同義に扱うよりも、諦めることを「選び直す」「修正する」といった前向きの言葉に変換したほうがいい。
「自分には合わなかった」
ただそれだけ。
この言葉に耳を傾けましょう。
諦めることの本質とは逃げることではありません。
それはただ自分には合わなかっただけ。たったそれだけです。
メンタルが強いとは?成功者の行きついた境地
努力を積み重ねメダリストになった為末選手の行きついた境地
それは、為末選手の母が毎日近くの山に登ることと、為末選手が世界で三番目になることの違いはないというそんな心境です。
意味を見出そうと一生懸命考えていくと最後には意味なんてないんじゃないかと思うようになる
と為末選手は言っています。
あまり深く考え込み過ぎると、一歩が出なくなる。
だからこそ、人生は暇つぶし程度に考えると、さっきまで重く固まっていた足が急に軽くなり、一歩を踏み出せる。
そのような気軽さ、気楽さが諦める力の裏にはあります。そこにあるのは悲壮感や絶望感ではありません。
よくよく考えると、どんな分野でも厳密な一番なんて誰にもわかりません。金メダリストを上回る身体機能を備えた人間だって地球上にはいるはずです。
この地球上、人類の半分はスポーツをやったことすらないのですから。
どんなランキングにも常に上位に誰かがいます。
そんなときこそ「上には上がいる」という言葉の本当の意味を考え、「自分に納得する」ことも大切であり、「いや、俺はそこまで求めていないんだ」という意見を気軽に言える、そんな意見を気楽に受け入れる寛容さも大切です。
根性論の人に対する黄金の質問
苦しい時期を耐えたら、必ず結果はでますか?
為末選手は言います。
確かにつらい時期を耐えたら成長はあるだろう。でも、成長と成功は違う
多くの人が大好きな言葉。それが「諦めなければ夢はかなう」です。
夢とはつまり成功のことです。
指導者や周りの人はあえてこの「成長」と「成功」の違いに気づかない振りをします。だからこそそのような罪は大きいと為末選手は指摘しています。
日本では指導者が何をがんばるか、どうがんばるか決めてくれることが多いです。
だからこそ自分自身で「何を」「どう」がんばるかを決められるそんな努力を積み重ねることが大切になってきます。
もし未来が明るくないと薄々感じていても、スポーツの世界では「中途半端はカッコ悪い」「辞めることは逃げ」だという価値観が色濃く残っています。中途半端であれば、どこの世界に行っても通用しないと脅されます。
だからこそ、そういう人に尋ねてください。
と。
その問いに対する答えが曖昧でただ単に「諦めるな」「続けろ」という言葉の繰り返しになれば、聞き流せば十分です。
もし具体的な理由を述べてくれるならばもう一度考え直せば良いと思いますが、ほとんどの人間は具体的な根拠を述べられずに、価値観を押し付けてくるだけなので、注意が必要です。
メンタルを強くするスパッと諦める方法
もし諦めるならスパッと諦めたい。
では、どうすればスパッと諦められるのか?
そんな諦め方。
それは「儀式」を経ることだと為末選手は言います。
このような基準を持って、終止符を打てば、「あのときにすっきりと終わった」という納得感が残ると言っています。
人間が墜ちていくとき、そこには致命的な出来事なんてなく、越えてはいけない線をほんの少し超えてしまう。それだけで、ずるずる墜ちて行ってしまう
ズルズルと引き延ばす人生ときっぱりと終止符を打つ人生。
為末選手は「きっぱりと終わらせることは、人生にとってすごく大切なこと」だと言っています。
ルールや締め切りは絶対に守る。
それは他人や社会だけではなく、自分との約束でも言えることです。
為末選手は夢を諦めることを発信すると、よく「がっかりした」「それを言ったらおしまいですね」などと批判がかえってくると言います。そして、その大半は若い人からです。
しかし、逆に歳を重ねた三十代以降の方は共感する人間が多いというのも事実です。
為末選手は言っています。
がんばっても無理なことがあるというのは、決して夢を否定しているものではない。努力することを無駄だと言っているわけでもない。そのことが腑に落ちるのは、何かを諦めた経験があってこそなのかもしれない。
と。
メンタルを強くする~諦める力の本質とは~
僕たちを取り巻く社会。
メリット・デメリットの天秤で物事を評価する社会だからこそ、あえてやっても意味のない努力を指摘してあげる。
「それはあなたのためにならないから、やめて別のことをしてみれば?」
そういう指摘に耳を貸すことが出来る。すると選択肢や可能性も増え続けます。
そんな中でもなんの「得にならなくても楽しいからやりたいな」という感覚をたくさん味わうことが、自分の軸を作っていくことに繋がると為末選手は言っています。
諦める力とは、次に挑戦する力と言っても過言ではありません。
何事にも囚われず、まずは気軽に気楽に挑戦してみる。
僕も軽い気持ちでトライアスロンを含むマラソン大会やロードバイクのレース、遠泳大会に出場しましたし、これからも出場し続けます。
そんな言葉を僕は素敵だと思っています。
今回はあくまで簡単に自分の言葉でまとめただけなので、少しでも気になった方は本書を実際にお取り下さい。
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