トライアスロントレーニング!ランで10km40分を切るには??

速く走るための方法を考える

トライアスロンランパート10km40分の壁

40分の壁。

聳え立っています。

今年のレース2回

南紀白浜トライアスロン ラン10km40:23

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と40分切りを目指しましたが、あと一歩超えられません。

運動経験ゼロからのスタートなので、ここまで走れたら上出来かもしれませんが、なんとしてもラン10km40分は切りたい。

というか10km38分くらいで走れるようになりたい!!

今回はレースの反省点を活かし、どうすれば10km40分を切ることが出来るのか考えていきたいと思います。同じようにトライアスロンのランで伸び悩んでいるかたの一助になれば幸いです。

ラン10km40分を切るためのトレーニングメニュー(トライアスロン)

まずは今の走力に至るトレーニングメニューを紹介します。

現在はランの月間走行距離は約70~90km

週に一回のインターバルトレーニング、あとは8~10kmジョグ(ハイパフォーマンスジョグ※後述)や体が軽いときは呼吸が上がらない強度のイージーペース走を週2回~3回

休日は短時間高強度のブリックトレーニング(後述)をしています。

冬季はマラソン10kmに特化して、レース自体を最高強度の練習と捉え、数多く参加しました。

↓レース動画↓

なので、ある程度走力はついているとは思います。

しかし、それを繋げることが出来ません(でした)。

10km36分台で走れるひとは38分とかで走れていたり、才能のある人ですとほぼ同じペースで刻める人もいます。

なぜこのような違いが発生するのか?

トライアスロンランパート10km40分切って走るトレーニング方法



トライアスロンラン10km40分を切るためのトレーニング方法:仮説その1

スポーツ心臓(心拍数の違い)

本気で部活等の運動経験があった人間は基礎体力があります。

ここで言う基礎体力とは、心肺機能を指します。なので部活の種類は問いません。

ガチの運動経験があった人間は心肺機能が高い。もしくは心肺機能が低下していたとしても少しの刺激で本来の機能を素早く復活可能だとの実感があります。

心肺機能が高いことは安静時の心拍数等で把握することが可能です。

つまり心拍数が低い=スポーツ心臓というやつです。

スポーツ心臓の選手はつらい運動(レースペース)をしても心拍数がそこまで上昇せずに、「ハアハア」と呼吸を乱しながら走ることがありません。

僕はランニング技術うんぬんの前にこの心臓の強さにスピード差が発生していると考えています。

どういうことかと言うと、

僕は10km36分台で走れる走力を持っていますが、実際のレース動画を観ていただいたら分かるように「ゼエハア」言いながら、平均心拍数も170bpmを余裕で超えて全力疾走しています。

しかし、いざトライアスロンのレースになると平均心拍が160bpm程度と10拍程度下がってしまいます

この10拍の差が速く走れない原因だと感じています。

本気でスポーツをする上でどのような強い心臓を持っていても、ある程度まで心拍数は上がります。

スポーツ心臓の人でも150bpm~160bpm程度は少しの努力で上げられるのではないかと考えます※あくまで推論ですが。

そうすると僕の必死の160bpmとスポーツ心臓の選手の160bpmでは数値上は同じでもしんどさや体の動かしやすさなどパフォーマンスに差が発生し、それがタイムにダイレクトに反映されるのではないか?

たとえば、僕は160bpmでキロ4分が限界だと仮定すると、心臓が強い選手は160bpmでキロ4分は比較的楽に走れるといことです。

心臓が強ければそれだけ余裕を持って走れるということです。

それを数値化するのが安静時心拍数だと考えます。

心臓の強化=安静時心拍数の低下

を意識したトレーニングが重要。もしくはそのことを念頭に置いて練習することで、トライアスロンのタイムが向上する可能性があります。

トレーニングメニュー
インターバル系中心のVO2MAXを向上させる短時間高強度トレーニングがおすすめ

もしくは水泳で心肺機能強化を意識したメニューを取り入れる(例.ハイポトレーニング※呼吸制限トレーニング)

ランニングでもタイムやフォームだけでなく、心拍数やいかに「ゼエハア」言ったかなど主観的な評価視点(10段階でしんどさ8など)を組み込み記録するのも良いかもしれません。

たとえタイムが悪くても、主観的なしんどさ評価が想定通りならば、トレーニングは成功だったと考えることも可能です。

レースでの具体例

先日のトライアスロン大会(カテゴリーA大規模大会)でラン10km38分台(ランラップ20位以内/500人以上:上位5%未満)で走ることが出来ました。

この時の平均心拍数は168bpmだったので、心拍数とペースの相関性は明白です。

このように心拍数を170bpmに近づける方法もありますが、その日の調子(精神的なものも含め)や気温など外的要因に左右され、再現性が低いような気がします。※しかし試す価値はあります!!

レース中に心拍数を狙った数値まであげ、それをいかに継続するのか?

その再現性を意識して練習することで記録の向上が狙えると考えます。

これには感覚的なことも重要で、調子の良かったときの記憶を呼び起こす必要があります。

そのためにレース記録(個人的な感想を含む)やデータを収集することが大切です。

できれば動画があれば当時の記憶を鮮明に思い出すことが出来、おすすめです。

応用トレーニングメニュー
再現性を意識した環境作りとイメージトレーニング

調子の良かった記憶を呼び起こし、再現する。その時に感じた気持ちや感覚に近い動きを練習の疲労が出てきた後半に強く意識する※トライアスロンのランは疲労がたまってきてから始まるので

まとめ

このようにインターバルでスピード養成や心臓を鍛え、ジョグと組み合わせることでベースとなる基礎を作り、調子の良かったレースを再現するブリック練習(イメージトレーニングを合わせて)という2つの練習の考え方により、記録の大幅な向上や伸び悩みから脱出できる可能性が高まります。

月間走行距離100km未満でも質を高めることでランは10km40分を切ることが出来ることを証明します。

トライアスロンラン10km40分を切るためのトレーニング方法:仮説その2

ランニングエコノミー

ランニングエコノミーとは重心の上下動や軸のブレなどのランニングフォームを評価するときの動作効率のことです。

たとえばランニングエコノミーが良いとは、上下動が少なく軸がまっすぐに通りブレが少なく、エネルギーやパワーのロスが少ないキレイなランニングフォームで走ることを言います。

逆にランニングエコノミーが悪いとは、上下左右に体がブレることで、エネルギーやパワーのロスが大きくなり、見た目も不格好なランニングフォームで走ることです。

ランニングエコノミーはドリル練習や筋肉の使い方を学習したり、ある程度意識して取り組む必要があります。

ある程度速い人はこのランニングエコノミーが良く、きれいなフォームで走っている人が多いです。

しかし、不格好なフォームでも速い人は数多くいるので、自分に合ったフォームを探すことが重要かもしれません。※ランニングエコノミーという考え方は重要ですが、見た目(フォーム)にこだわる必要はないと感じます。

トライアスロンのランはマラソンなどの通常のランとは全くの別物になります。

これはスイムやバイクですでに体力が消耗し、足に乳酸がたまり、動きづらくなっている中で走らなければならないという特殊な環境があるからです。

なので、自ずとフォームがコンパクトになり、大きな筋肉を動員しづらくなります

国内のエリート選手のランニングフォームを見ても、ストライドではなくピッチで刻んでいる印象を受けました。

このようなトライアスロンという競技の中でのランニングではランニングエコノミーを改善することで、大幅なタイム向上が見込めるかもしれません。

なぜならば種目も多くなおかつ距離が長いため、力で押し切るレース展開が難しく、いかにロスなくパワーを効率的に伝えるかが重要となるからです。

ランニングエコノミーを向上させるには?

トロッティングなどのランニング動作ドリルを実施する。

大きな筋肉を使うジョグ(ハイパフォーマンスジョグ)に切り替える

※YOUTUBEで「トロッティング 陸上」で検索するとやり方が出てきます!

僕自身も全くの素人なので、不格好なランニングフォームを今でも矯正しようと努力しています。

個人的には常に大きなフォーム(大きな筋肉を使う動き)意識することが大切だと思います。

大きなフォームとは膝の曲げ伸ばしで進む(膝主体のフォーム)ではなく、大殿筋やハムストリングス、腸腰筋などの股関節を主体としたランニングフォームです。

特にジョグになるとスピードが落ちるので、膝主体(ふくらはぎ主体)のランニングフォームになりがちです。素人(僕を含む)は特にその傾向が顕著であり、その結果小さいフォームを体が覚えてしまうリスクがあります。

検証動画(比較動画)を上げるつもりです(※もう少しお待ちください)。キレイなフォームを目指して質の高い練習をする(ランニングエコノミーの向上)お役に立てれば幸いです。

エンデュランス競技(長距離)ではどのような競技でも大きな筋肉を使うことが重要視されます。

その理由は小さい筋肉は大きい筋肉にくらべ、すぐに疲れが発生するからです。その結果、体がブレたり、ランニングエコノミーが(低下)悪くなります。

ジョグの時から、股関節主体のフォームを意識して走る(ハイパフォーマンスジョグ)ことがランニングエコノミーの向上に効果があるのではないかと思って練習に取り組んでいます。

ここまではあくまでベース作りの話です。

トライアスロンのランに特化したランニングエコノミー向上について

トライアスロンではピッチで刻むフォームを意識することでタイムが向上します(実体験)

あくまで個人的な体感ですが、トライアスロンのランではストライド走法を意識すると、足の回転数が落ち、なおかつ実際のストライドも通常のイメージと乖離しており、結果タイムは伸びませんでした。

僕は足の回転数だけに意識を向け、通常より手前に足を置くイメージで走ることで、トライアスロン10km40分台で走れ、ついに10km38分台で走れました

これが37分切りや36分切りを狙うのならば、ストライドの意識も必要になるとは思いますが。

あくまでトライアスロンラン10km40分切りキロ4分切りを維持するには、足の回転数が重要だと感じています。

足の回転数を上げる(ピッチを上げる)には?

筋肉の切り替え(スイッチング)や接地時間の短縮を狙うために、神経系賦活トレーニングを実施する。

ラダートレーニングや速い動きで神経回路を覚醒させる。

僕は坂道ダッシュでピッチを意識して出来るだけ回転数を上げて走るなどバリエーションを取り入れています。

上記のトレーニングをメイン練習(インターバル・ペース走・坂ダッシュ)が終わってすぐに実施したり、メイン練習の際にタイムは落としても良いですが運動強度は落とさず、回転数を意識しながら実施すればトライアスロンのランに繋がります

トライアスロンラン10km40分を切るためのトレーニングの考え方

疲れた状態でも足の回転数キープもしくは上げる

足の回転数を維持する、もしくは回転数を上げるには腸腰筋の収縮速度と股関節の屈筋群(足を前に運ぶ筋肉群)と伸筋群(足を蹴り出す筋肉群)のスイッチングが重要となってくると考えています。※股関節の屈筋群とは腸腰筋、縫工筋など。股関節の伸筋群とは大殿筋、ハムストリングスなど

腸腰筋の収縮速度を維持しながら、スイッチング効率を高めるには?

疲労を体に慣れさせるために、レースペースでのブリックトレーニング(バイクを漕いでからすぐにランを走る連続トレーニング)を実施

はじめはイージーペースで構いませんが、慣れればレースペースまで持っていってください。※ランだけでなくバイクもレースペースです!はじめはバイクはイージーペースでもいいです。

すべてのトレーニングには成功体験ややり切った体験(いかに自己満足するか)が次に繋がるので、トライアスロン初心者のかたやトレーニング導入期のかたは段階的に実施することをおすすめします!

今から現実的な話をします。

ブリックトレーニングで5kmキロ4分切れなければ10km40分切りは相当難しいと思います。※バイクはもちろんレースペースで実施

どうですか?出来そうですか?

安心してください!最初はだれも速く走れません。

僕もはじめはがんばってもキロ5:00切るか切れないかレベルでした。マジです。。

ベーストレーニングを充実させるとぐんぐんとタイムは向上します。しんどさは変わりませんが笑。

ブリックトレーニングは再現性が最重要です。

ブリックトレーニングは集中的にやれば3か月もかからずある程度の成果が表れます。怪我には注意ですが!!

なぜタイムが向上するかと言うと、体が負荷のかかった状態に慣れる(疲労耐性が出来る)からです。

「疲労に慣れる(耐性が出来、筋肉収縮速度の維持可能)」、「動作が洗練されランニングエコノミー向上(スイッチング効率向上)」とは大きな分類で神経系賦活トレーニングの一種だと個人的に考えています。

たとえば炎天下での軽作業をこなす場合も期間が長ければ長くなるほど、慣れてくる経験があると思います。

これは体力が向上したというより、認識される疲労の度合いが少なくなったからです。

言い方が雑ですが、神経系が強くなった(難しく言うと閾値が上がった)と捉えることも可能だと思います。

その意味で身体的なストレス(疲労)の慣れは神経系と密接な関係があるのではないか!?ということです。

よって神経系が賦活され(強くなり)筋肉が疲れにくくなることで、収縮速度の落ちこみがゆっくりとなり、足の回転数をキープしやすくなると考えます。

ブリックトレーニングには疲労耐性をつける(閾値を上げる)、動作を洗練させる効果があると考え僕は頻回に実施しています。短い距離をセット数を多くこなすことが理想です(もちろんすべてレースペースで)。

トライアスロンラン10kmを40分切って走るための意識の切り替え

足の回転数を維持するには意識の切り替えが有効です。

しんどくなるとどうしても体の動きが鈍くなり、足の回転数が低下します。

それが中だるみに繋がり、ずるずるとタイムが落ちていく経験はみなさんがすると思います。

そのような中だるみが発生しそうなときは1kmごとに意識することを変えます。

僕は6km~8kmが中だるみしてしまう傾向があります。

なので6kmで足の回転数が落ち(ペースが落ちる)るとこう意識します。

この1kmは腕を振る!
次の1kmは体の軸を意識する

(腹圧をかける気持ちで背筋を伸ばし、重心を高くすると、重心移動がしやすくなり、尚且つ腸腰筋がうまく働き足が前に出やすくなるイメージを持って走る)。※腸腰筋は股関節屈曲に働く、つまり足を前に出すときに働く筋肉

もしくは

前の選手(同じくらいのペースで走っている選手)の動きにシンクロさせる
ひたすら目標となるタイムを切ることだけを強く思う

これも具体的な電光掲示板に表示されている数字を思い浮かべ、イメージすることが大切です。

気持ちで勝つとはこういうことだと僕は思っています。

僕は気持ちだけで40分の壁を突破し38分台で走れたと正直、感じていますなぜなら1~2週間で劇的に走力は向上しないので。

よって中だるみは少しの意識の切り替えで持ちこたえることが可能(と信じたい)です。

さいごに

みなさんがトライアスロンランパートで自己ベストを更新出来ることを願っています!

ラン40分を切って走ることで見えた景色は、少なくとも僕はとても新鮮でおもしろく、爽快感がありました。

タイムにこだわるとしんどいですが、その分得られるものも多いと感じています。

どの分野もそうですが、いくらお金を出しても得られない、努力した人しか見られない感じられない世界を人生で一度は自分自身で体験してみたいと思っています

トライアスロンの楽しみ方のひとつとして参考になれば幸いです。



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